グランドピアノ 狙われた黒鍵
原題:”Grand Piano”(2013)
脚本がデミアン・チャゼルだというので、HDDレコーダーに埋もれていたこの映画を発掘。やっぱり全編に音楽のスリラー映画。
5年前、演奏を失敗して舞台を降りた世界的ピアニストのトム・セルズニック。去年亡くなった恩師の追悼コンサートで復活することになり、舞台には恩師の持ち物だったベーゼンドルファーのピアノが置かれていた。しかし演奏を始めると、楽譜に「一音でも間違えたら、殺す」というメッセージが書かれていることに気付く。相手はボックスシートからこちらをライフルで狙っているらしい。一体なぜこんなことに?理由も分からないまま、トムは世界で自分しか弾けない、5年前に失敗した曲に挑んでいく。
デミアン・チャゼルが「セッション」を撮る前に書いた脚本がこれだそーで、内容の半分以上がオーケストラとピアノの共演による演奏シーン。その中で起こる事件という、なかなか大変なシチュエーションですな。この手のものも書けるのねーと思ったけど、そーいえば「10 クローバーフィールド・レーン」もチャゼル脚本。音楽は必ずしも必要ないのか。
主演はイライジャ・ウッド。まともな役を久しぶりに見たなー、最近いつも異常者の役ばかりで(酷)。共演はケリー・ビシェ、「アルゴ」にも……どこに出てたっけ?そしてほぼ最後まで出てこないジョン・キューザック。
監督は音楽家でもあるエウヘニオ・ミラ。この映画の鍵を握る難曲「ラ・シンケッテ」は彼が作曲したそーで。
アイデアとしてはなかなか面白い。音楽もいい。でももーちょっとひねりが欲しい。