心霊ドクターと消された記憶
原題:”Backtrack”(2015)
思ったよりふつーにオカルト映画だった。原題に忠実にすると「後戻り」。うーん、なるほど。毎回、この手の映画の邦題には騙されるなぁ。
交通事故で1年前に最愛の娘を亡ったセラピストのピーター。家は火が消えたようで、妻は未だに立ち直れぬまま。それでも引っ越しをし、以前の恩師に患者を紹介してもらって、仕事を再開する。ある日、一人でやってきた少女がいた。定期券を見せて「エリザベス」と名乗った彼女を追っていくうち、ピーターは自分でも忘れていた過去の事件に行き当たる。
なんか雰囲気が「6センス」に似てるなーと思って見てたら大体そんな感じ(笑)で、しかし物語の真相はそこではなくてもっと奥に隠されたものがあったという二段、三段仕立てのオカルト・ミステリーになっている。まーこういう話の方が好きですね、単に意味もなく血しぶきが飛ぶより、理由があって怖いっていう。
日中しかホラー映画が見れない(笑)のは、意味もなく脅かされるのが好きじゃないから。「ガシャン!」と音がして、でもただ窓が割れただけだったり、なんだーと安心したあとに怖いシーンをぶっ込んできたりという脅かしシーン。まぁ悲鳴をあげさせてナンボ、なホラー映画としては必要なのかもしれないけど、ストーリーに関係ないのはやめてほしいのですよ。
さて主演はエイドリアン・ブロディ。多くの人にとっては彼は「戦場のピアニスト」なんだろーけど、見てない(笑)俺にとっては「プレデターズ」に出てたときのイメージと違うムキムキの身体がとても印象に残ってますな。あれ、今出演一覧を見てたら「グランド・ブタペスト・ホテル」もあるな……どこに出てたっけ。今は”Emperor“というアクション映画がポスプロ中。父の仇を討ちたい少女の話?他にはサム・ニール、ジェニー・ベアードなど。
監督はマイケル・ペトローニ。元は脚本家出この映画も書いてますな。
二転三転する結末はちょっと予想しにくいけど嫌いじゃない。オカルト映画はせめてこのレベルにしてほしいものです。