若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

アンコール!!

without comments

unfinished_song.jpg

原題:”Song for Marion”(2012)

あのゾッド将軍が歌うんですよ(意味不明)。人は老いていくんだなぁということをしみじみと感じられる歳になってきた自分に気がつくなど。

年老いたマリオンにとっての楽しみは、お年寄り同士の合唱グループで歌うこと。気難しい夫のアーサーは、彼女の送り迎えが仕事だった。しかし彼女の癌が再発し、最後のときをゆっくりと過ごすようにと自宅に帰されることに。そんなマリオンは最後まで歌うことを望み、コンクールの予選でアーサーのためにソロを歌った。見事に予選を通過するも、彼女は本戦を待つことなく天に召される。居場所を失ってしまったアーサーは、歌うことでマリオンに近づきたいと考える。

もうこの歳になると(笑)、こーいう映画を見るとダメですね。いろいろなことが思い出されて考えて、もう物語中盤からぼろぼろ泣いちゃって、終わったときは目が赤かった。全編で歌われる音楽も心を癒してくれる。老人たちがヘビメタだったりラップだったりするんだけど、歌っている皆が楽しそうな姿を見て、そんな生き方もいいじゃないかと思う。自分はこんな風に人生の終わりを迎えられるだろうか。良い人生だったと言えるようになるだろうか。

最近はこの手の「老人映画」が増えている気がする。同時期に公開されてた「カルテット」もそうだし、「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」もそれ(どちらもiTunesに入れっぱなしなのでいずれ見ます)。そういえば最近見た「グレース・オブ・モナコ」も「ジャージー・ボーイズ」も、観に来てるのは老人=ちょうどその頃青春を過ごした世代が多かった。まぁどこの世界もそこにマーケットがあるってことなんでしょうな。そしてそこには必ず出会いや恋があり、別れと死がある。そう考えると映画にしやすい題材がごろごろしてる作りやすい市場といえるのかもしれない。

主演はテレンス・スタンプ。「スーパーマン」でゾッド将軍を演じた強面なあの人が、ビリー・ジョエルの”Lullabye(Goofnight,My Angel)”を切々と歌い上げるシーンはもうぼろぼろと涙が零れます。連れ合いのマリオンにはヴァネッサ・レッドグレイヴ。主にイギリスで活躍する女優さん。そして老人合唱グループをまとめる音楽教師にはジェマ・アータートン。ちょこちょこハリウッド映画にも出てるけど、こちらもイギリスが活動のメイン。てかまぁこの映画がそもそもイギリス製作だしな。
監督はポール・アンドリュー・ウィリアムズ、

人生の終わりは誰にでもやってくるもので、それを見据えて生きられることが大切で、でも失ったものの大きさは何にも代えがたくて。そんないろんなことが頭をぐるぐる回るいい映画です。

Written by ei

10月 30th, 2014 at 12:05 am

Posted in Movies,Roadshow

Tagged with ,

Leave a Reply