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Runnin' Wild

モーガン プロトタイプL-9

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原題:”Morgan”(2016)

この映画はさながら「ブレードランナー」前日譚。リドリー・スコットが噛んでるのも決して偶然じゃないのかも?日本では残念ながらDVDスルー。

受精卵のレベルからナノテクノロジーによって作り出された実験体 モーガンは、ある日のカウンセリング時に相手の眼をえぐり出してしまった。開発していた会社はその原因を突き止めるため、危機管理担当のリー・ウェザースを送り込む。しかしモーガンを研究している人たちは彼女に人間性があり、今回のことは些細なエラーだと言う。

作り出された存在にとって、ある意味「感情」があることはやっかいなことなのかもしれない。人間でさえ自らの存在に悩むのに、人工的に作り出されたものにそれが手に負えるものとは思えない。今、研究されているAIが感情を持ったとき、レプリカントのように反乱を起こすのか、スカイネットのように人を滅ぼすのか。どの観点からみても、人類に仇なすものを作っているとしか思えなくなってくる。

「ブレードランナー」でレプリカントが望んだ「命」の意味。つまり必要なのはAIが命とは何かを学ぶことなのに違いない。それができなければ、いつか人類は彼らによって滅ぼされる。 この映画はそんなレプリカントの誕生を描いたかのような、なかなか興味深い映画。ここでも問われるのはモーガンの存在意義、そして人の命。 心理学者のシャピロによるインタビューシーンはまさに、ブレードランナーでデッカードがレプリカントを相手にしたあのシーンと同じですな。

主演はケイト・マーラ。誰だったっけー、と最後まで名前が出てこなかったわけだが、「ファンタスティック・フォー」の失敗は大きな痛手になりましたねぇ。 まだまだ幼いモーガンにはアニャ・テーラー=ジョイ。見損ねた「スプリット」や、これからレブートされる”X-Men:The New Mutants”にも出演してて、これから先が期待できそう。他には「ラスト・ウィッチ・ハンター」に出てたローズ・レスリー、そしてミシェル・ヨーの姿も。
監督はリドリー・スコットの息子 ルーク・スコット。まぁそろそろ世代交代の時期ですかねぇ。

香港行きの機内で見たけど13インチのiPad Proならそれなりに快適。まぁ色々脚本も甘いけど、これが進化してレプリカントになるんだと思えば(いやはっきりとはいってないけど)感慨深い。

Written by ei

5月 31st, 2017 at 11:57 pm

Posted in DVD,Movies

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