若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

ビフォア・ミッドナイト

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原題:”Before Midnight”(2013)

まだきっと続きがあるよね。次は2021年?これはきっと人生と同じように続いてゆく物語。

あのウィーンでの出会いから18年の月日が流れた。ジェシーは作家の友人に招かれ、ギリシャで1ヶ月半を過ごしていた。

18年経って、二人の関係は変化していて、それは生活環境だったり家族だったり仕事だったり。作家という職業がそうさせるのもあるだろうけれど、彼の生活はセリーヌにとっては「お気楽だなぁ」と取れる部分もあるんだろう。俺たち男にとっては「なんでそんなに悲観的で面倒なんだろう」と……。そう、やっぱり男はロマンチストで楽天家。女はリアリストで厭世家なのだ。

喧嘩をするのはお互いにわかり合いたいからというセリーヌ。彼女はエネルギーをぶつけ合ってるときに一番の充実を感じるタイプ。ジェシーは面倒なことはできるだけ避けながら、なんとか円満にやっていきたいと思ってて、それでも自分がこうしたいと思ったことは押し通す……ああ、俺か。やっぱり俺なのか、とやっぱり男女はこの映画の中の二人に自分を重ねて見るんだろう。この映画が支持されるのは、「これは俺の(私の)物語」と感じさせる部分なんだろう。

前作のようなリアルタイムな時間の流れじゃなく、お昼過ぎから真夜中まで。登場人物も少し増えていて、そこにも当時とはまた違う関係性を感じさせる。前作はあの濃密な時間が良かった。今作は他の人たちとの付き合いもまた、二人の関係を変えることになっていることを感じさせる。でも長い長ーい会話劇なのは同じ。

主演はイーサン・ホークとジュリー・デルピー。さらに円熟味の増した二人の姿は長年連れ添った夫婦のよう。監督と3人でギリシャに逗留して3ヶ月ほどかけて脚本を執筆、リハーサルをして撮影したそーで、それまでの皆の経験とかそーいうものが詰まってそうな感じだなぁと。
監督はリチャード・リンクレイター。

ここまでくると二人のこの先を見てみたい。あの爆発するような感情がもっと穏やかになるときが来るのだろうか。……でもその爆発こそが彼女の魅力であり、ジェシーが惹かれる部分なんだろうなというのもわからないではない。

Written by ei

3月 16th, 2017 at 9:44 am

Posted in Movies,TV

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