しあわせのパン
公式サイト(2012)
幸せとは、誰かと分け合うことだなぁと、しみじみと思う大人のファンタジー映画。
洞爺湖のほとりにあるカフェ マーニ。ここには美味しいパンを焼く水縞くんと、コーヒーや季節の料理を作るりえさん夫妻が住んでいる。夏、秋、冬、そして春と巡る季節の中で、マーニを訪れる訳ありの人たち。それでも皆、美味しい料理とパンに癒されて、誰かとそれを分け合って、幸せになっていく。
映画の中は3つ(主人公を入れると4つ)のオムニバス形式になっていて、季節ごとに登場する人たちが違う。それぞれが色々な想いを抱えているのだけれど、皆それを分け合って前に進んでいく。象徴的なのは二人でパンを分け合うシーン。それは幸せも辛い想いも全て二人で分け合おうっていうことなんでしょうね。それはとても優しいファンタジーです。
とはいえ、実はこの場所にちゃんとパン屋さんがあるそーで、ゴーシュという名のお店はこの主人公たちと同じく東京から移住してきた方だそーで。雪深いあの地で営業していけるもんなんだなーと、でもそれはつまりちゃんと想いを持って好きなことをして生きていくなら、どこでも大丈夫ってことなのかもなぁとか。ああ、俺にはそんな生活ができているだろうか。
主演はいつまでもお美しいですね、原田知世。同い年ってことは映画当時は45歳ってところか。演技上手くなりましたよね(失礼)。俺の中では「私をスキーに連れてって」でとまってる(酷い)。夫の水縞くんには北海道といえば大泉洋。この人、実はうまいんじゃないかとか(これまた失礼)。他には平岡祐太、森カンナ、光石研、中村嘉葎雄他。
監督は三島有紀子。この作品のあと、同じスタッフで「ぶどうのなみだ」を撮り、さらに「繕い裁つ人」と。ふむ、他の作品も見てみようかな。
3つのお話はそれぞれ年代が違う人たちで、どの年齢の人が見てもどれかがハマるはず。誰かと幸せを分け合ってください。