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Runnin' Wild

スノーデン

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原題:”Snowden

最後に本人出てきてびっくり。てことは公式に彼が語った事実と認められた内容ってことでいいんでしょうね。とすれば彼が犯罪者として追われるのは間違いってことだ。

兵士として志願したエドワード・スノーデンは訓練中の事故で両足を骨折し、除隊。その後CIAの職員になるべく面接を受け、合格。サイバー戦に備える人員として訓練を受け、ジュネーヴでは現場にも出ることに。しかしそこで行われていたのは、CIA、NSAによるほぼすべての通信の傍受とそれを使った謀略だった。付き合っていた彼女の影響もあって徐々にリベラルに転向していく中で、自分の仕事に嫌悪を抱き、体調を崩していくエドワード。オバマ政権に変わって良い方向に向くかと思っていたが、政府による情報収集はさらに拡大していく。そして彼はついに告発を決意するのだった。

wikiで生い立ちや経歴を見たところ、ほぼ映画の内容通り。まぁ実際、本人が登場して最後に語るんだから、それを思えば嘘は描いてないよね。でも彼の言ってることがすべて真実だとすれば、それはとても恐ろしいことが起こっていた(あるいは今も見えないだけで起こっている)ということ。我々がアメリカを少し批判したり、爆弾!とか書いただけであちらさんは目をつけて監視するということ。911という悲劇(かどーかも果たして疑わしいところがあるが)が歪んだアメリカを作り出したということでもある。

そしてその歪みはさらに大きくなって今に至っている。トランプ大統領が就任してからのアメリカの動きは、これまでのアメリカの理想を全て覆えすものと言っても過言ではないのではなかろーか。そしてあの人物なら、一応止められたはずの情報収集システムを別の名前で復活させ、恐怖政治に利用しないとは言い切れない。我々が憧れたはずの「正義の国」は、これからどこへ流れていくのだろうか。

主演はジョセフ・ゴードン=レヴィット。眼鏡をかけた気の弱そうな姿はスノーデンのイメージによくあってます(しかしそのあと改めて本人を見るといい男なのに驚いた)。彼女のリンゼイ役にはシャーリーン・ウッドリー。「ダイバージェント」シリーズ、どーなるんでしょうね。上司役にはリス・エヴァンス。「ノッティングヒルの恋人」のバカ役が、CIAのサイバー戦担当官とは……。(笑)他に、ザカリー・クイント、メリッサ・レオ、そしてニコラス・ケイジ。
監督はオリバー・ストーン。

製作に当たって米国企業の出資がなかったことや映画の公開が遅れたことは、どこからか圧力がかかった可能性も否定できない。結局出資会社はドイツとイギリス、撮影も国内で行われることはなかったという。「パーソン・オブ・インタレスト」な世界って、実はフィクションじゃなかったんだなぁと改めて知ることになる、衝撃的な映画と言えましょう。

Written by ei

2月 2nd, 2017 at 10:07 am

Posted in Movies,Roadshow

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