若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

二ツ星の料理人

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原題:”Burnt”(2015)

才能があってもトップを走ることの重圧のなんと重いことかと。でもそこを越えるには、自分の力だけじゃない何かが必要なんだなと。

フランス料理のシェフ、アダム。パリでトラブルを起こした彼は3年の間姿を消していたが、ロンドンに戻ってきた。今度こそミシュランの三ツ星を取る!と宣言し、パリ時代を共に過ごしたトニーが務めるレストランのシェフに。昔の仲間を集め、万全の体制を作った彼だったが、その傲慢さは周りをいい気持ちにはさせなかった。

案外ありそーでない料理ものの映画。日本でもこんなにグルメマンガがブームだというのに、料理人が主人公の映画ってのはなかなかないよなぁ。今作の見所は世界一のフランス料理が並ぶところにもあったりする。そこで戦うシェフは常にトップを走ることの重圧を抱えつつ、己を強く見せなければならない。でも厨房は一つのチーム、一つの家族。シェフの力だけでなんとかなるものじゃないし、自分にできることは限られている。それを自覚したとき、初めて全てはうまく回り出す。自分の力を認め、弱さを認めることこそがトップにあるものの大事なことなんだなぁと。

まぁそんな、傲慢でどーしようもない天才によく似合うブラッドリー・クーパー。才能はあるけど威厳はちょっと足りないあのイメージはまさにこの主人公にぴったり。まさか「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のアライグマの中の人だとは誰も思うまい……。いつかちゃんとした人間として出られるのかしら。w アダムを愛する給仕長のトニーにダニエル・ブリュール。「シビル・ウォー」でジモ大佐を演じた人ですな。他にはシエナ・ミラー、エマ・トンプソン、ユマ・サーマン、オマール・シーにアリシア・ヴィキャンデル。
監督はジョン・ウェルズ。

ラブストーリーというよりは一人の男が大人になっていく物語とでもいいますか。ま、俺に言われたかぁないだろーけどね。

Written by ei

1月 31st, 2017 at 9:10 am

Posted in DVD,Movies

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