サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶
原題：”The Adderall Diaries”(2015)
「サスペクツ」とかタイトル付いてるからサスペンスかと思ったら、ヒューマンドラマでした。Wowowでちょっとだけ見たよーな気がする（ジャパン・プレミアでやってた）。
父から虐待され、路上生活をしていたという話を書いて人気作家になったスティーブン。新しい本の契約も決まって順風満帆に見えたが、自著に「死んだ」と書いていた父が朗読会に現れる。新作も書けず、薬に手を出して再度自滅していくスティーブン。しかし彼の記憶はどこかが間違っていた。
タイトルだけ見たらどーみてもサスペンスで、しかもスティーブンが次に書こうとしてるのは犯罪実録物で裁判も傍聴しに行ってる。つまりこの裁判の事件の記憶がすり替わってるとかそーいう……って思ったらそんなことちっともなくて、実は彼と虐待したはずの父の間で何があったかというお話という、タイトルだけでみると思いっきり肩透かしを食らう映画。いや、誰もこんな展開思わないでしょーよ。
しかしググってみるとジェームズ・フランコが獲得した原作は、なんだかもっとサスペンスな感じ。傍聴した裁判の内容を巡って作家が事件と関わるとか、SMがとか……。ま、つまりかなり内容は違ってるってことなんですね。
都合よく記憶が書き換わるということは当然ある。この歳になると特に、昔のことを誰かに言われてそーだったかなと思い出したり、辛かった数年の記憶がほとんど抜け落ちていたり。自分の記憶だって、自分の都合のいいように書き換わっていくのだと。……でもどーでもいいこと覚えてたりするからなぁ。忘れたいこととかの方がはっきりしてたりさ。
主演はジェームズ・フランコ。上のニュース記事では監督も自分でするはずだったみたいだけどそこは降りたのね。ダメ男ぶりはどんどん上がってく気がするけど、出演作品もどんどん増えていて撮影中、公開待ちまで含めてなんと20本以上。ををっ、”Alien:Covenant”にも名前があるぞ！共演はアンバー・ハード。先日正式にジョニデと離婚が成立したそーですな。彼女はこの後”Justice League”でDCEUに参加の予定。他にはエド・ハリス、そしてクリスチャン・スレイター。
監督はパメラ・ロマノフスキー。次回作もジェームズ・フランコが主演（監督は二人で共同）、てことでどーやら仲が良さそーな二人です。
サスペンスを期待するなら見ちゃダメ。w