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iPad miniはどーなのかというお話

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で、どーなんだという声にお応えして。(笑)iPad miniが来て3日使ってみた感想は、「これがRetinaならねぇ」ということだった。

先週、金曜朝にはやってきたiPad mini。まず最初の感想は「軽い、小さい、サイズ感はいい」。この大きさは取り回すにはちょうど良く、持って歩くのに最適だ。液晶の見え方も綺麗。特に画像なんかはもちろんRetinaに比べれば違うのは当たり前なんだけど、それでも結構綺麗に見える。これはいいじゃないかーと思ったんだけど、実はちょっとだけ問題があった。それは、テキスト。なんと意外なことにminiが一番弱いのはこのテキスト部分だった。

今回のminiのポイントはサイズがちょうどいいので、持ち歩くiPadとして最適という点。そしてKindleの日本上陸も同じ時期になったことで、あたかも電子書籍リーダー対決という側面が強調されている。でもそこで争うのは間違い、というかちょっと危ないのではないだろーか。特にRetinaを一度でも体験したユーザーにとって、miniで表示されるテキストは違いすぎる。

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どう違うのか。この通知センターのテキスト(クリックで拡大)で見てみよう。左がRetina、右がmini。キャプチャした画像をMBPRで同じサイズにして再度キャプチャを取ったもので、実際にはちょっと違うんだが感覚的にはこんな感じ。かなりドットが見えるし、細いテキストはかすれて読みにくい。

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Kindleでダウンロードした「Gene Mapper」も、iPad3ではデフォルトのサイズ(かなり小さい)でふつーに読むことができたが、miniだと拡大しないと読みづらかった(miniの方は拡大したものにした。比較にならないけどこれでないと読めない)。

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そしてもうひとつ、iPhone用のゲームをiPadで拡大してやったとき、Retinaとminiではなめらかさが全然違う。こちらもクリックで拡大すると良くわかるが、ここまで違うのかーとちょっとがっかりするくらいだ。Retinaを体験したことがないユーザーにとっては、miniの質感は非常にいい。仕上げも良いし軽くてかっこいい。でもRetinaを一度でも体験した人にとっては、やはり「ちょっと違う」と思ってしまうに違いない。えー、これでいいの?と。
iPhone5を持っている人がminiを買っても違いを感じてしまうかもしれない。これはちょっとヤバい。iPhone5ユーザーはテザリングできるからとWi-Fi版のminiを買うって人がたくさんいそうなのだ。そーいう人がこの程度かーと思ってしまうのは良くない。アップル製品はこのレベルと思われるのはとても良くない。

結局、miniはRetinaを待てなかったのかというのが一番の感想。そりゃあ持ち歩けるタブレットの「市場」をRetinaで出せるまでは保留にするというのは、市場を先に占めてしまったものが勝つという数の理論を考えればもう発売のリミットはこのタイミングが限界だったことはわかる。Retinaが使えなかった理由のひとつが、量産体制がまだない状態ではもっと価格が上がってしまうことだったというのもわかる。

でもアップルにはあえてそこまでやって欲しいなっていうのがやっぱり長くアップルユーザーをしている者としてはある。Retinaでこの価格(他より高い理由はRetinaが吸収してくれる)なら、大きな喜びと納得を持ってminiを買うことができただろーなと。そしておそらく来年には出てくるRetina mini(そもそも消費電力が大きくて出せないかも?)こそが本命という気がする。

結論として買いかどーかというのは、サイズや重さを主眼に据えて買うなら買い。電子書籍リーダーとして使いたいなら来年を待て。ファーストiPadの人ならまぁOK。Retinaを体験してる人はやっぱり来年を待て……といくつかの条件を確認した上で買おうねということになるか。いずれにしろ自宅ではRetina、外ではminiという使い方をしようと思うと「ちょっと違うな」と思うに違いない。……ちょっとしたことなんだけどね。

まぁもうちょっと使ってからまた書いてみよう。とりあえずファーストインプレッションね。

Written by ei

11月 5th, 2012 at 2:04 pm

Posted in Apple,iPad

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2 Responses to 'iPad miniはどーなのかというお話'

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  1. MacBookProのラインアップがあれだけ細分化され、Appleの製品ライン自体が過渡期感満々な感じなので、iPadminiもいっそのことプレミアムモデルのiPadminiRetina(64GB限定とか)、廉価モデルのiPadmini(価格は$299を死守)という具合に分けて、少数しか出ない、出せないであろうRetinaモデルで利益を搾り取る方が良かったような気がします。軽くてハイエンドというのが響くガジェオタは高くても文句言いながら買いますし、安いモデルはプラットフォームの拡大に貢献するでしょう。

    なんだかんだで、大きさと価格の関連性(大きい方がハイエンドでなければならない)にAppleが捕らわれすぎた感があります。

    mkstyle_air

    5 11月 12 at 14:15:20

  2. 「市場」という部分で見たときに「出さなければいけない」iPad miniという切り方をしてるから、びみょーに中途半端な製品になったんだと思うんですよ。確かに人々は望んでるかもしれないけど、アップルに求めてるのはコレジャナイっていう人が一定数いるのは間違いないかなと。

    miniのサイズでRetinaで、iPadと同じ価格でも良かったと思うんです、そーいう意味では。iPadはサイズが違うだけで同じだというね。そーいう意味ではプレミアムモデルってのはアリだと思いますね。

    ei

    5 11月 12 at 14:20:24

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