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Runnin' Wild

ダークスター

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原題:”Dark Star”(1974)

「エイリアン」から遡ること5年、「スターウォーズ」はこの3年後、「ハロウィーン」も4年後と考えると、実に意味深い。まー、アホ映画ですが。(笑)

宇宙探査船「ダークスター」は地球から遠く離れて20年。不安定な惑星を爆破し、植民惑星として適した星系にするという任務を遂行していた。しかし20年の間に船長は事故で冷凍睡眠、船のあちこちにもガタがきて、何より乗組員の疲弊は極限に達していた。そんなとき、新たな星系に向かう途中に遭遇した宇宙嵐により爆弾の投下装置が故障。その修理もしないまま、乗組員たちは爆弾を落とそうとしていた。

「ダークスター」と言えばスペースサーフィン、と昔は思ってたけど、WOWOWで放映されたものを改めて見てみると「エイリアン」の要素がたくさん詰まっててびっくり、みたいな。ビーチボール(爆)だけど人を襲うエイリアン、女性の声で喋るコンピュータに吹き飛ぶエアロック、冷凍処理された船長の脳と会話はアンドロイドのアッシュと話してるときのよーな。そして自船の爆発。技術的には恐ろしく未熟で(そりゃ仕方ない、まだこのころはダイクストラ・エフェクトはできてない)、内容もコメディだけど、なるほどこれを煎じ詰めると「エイリアン」になるやと。あ、なぜ「エイリアン」かと言えば、もちろんダン・オバノンが脚本・編集・特撮とかに関わってるからですね。

そして愛すべきジョン・カーペンターの長編映画初監督作品。この次が「要塞警察」で「ハロウィーン」はさらにそのあとの1978年、「物体X」までは8年でたどり着く。そーいう意味でもこの映画がなければ、輝かしい80年代のSF映画、ホラー映画ブームはなかったと言えるかもしれない。脚本はダン・オバノンと一緒に書いてることを思うと、「エイリアン」の生みの親は実はカーペンターだったのかも。w

まぁそんな時代の映画なので誰も知ってる人は出てない……って、ダン・オバノン本人が出てます。
監督はジョン・カーペンター。音楽ももちろんジョン・カーペンター。最初っから音楽担当なのね。

今の映画に慣れている人にとってはとてもつまらない映画なのかもしれないし、「宇宙大作戦」で育った我々にとっては懐かしいで済ませてしまうよーな映画かもしれない。でもこの映画の中に、確かにあの時代のSF映画の「元素」が含まれている。

Written by ei

2月 12th, 2017 at 9:35 am

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