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Runnin' Wild

ギヴァー 記憶を注ぐ者

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原題:”The Giver”(2014)

B級映画だと思って見てたんだけど、キャストが結構豪華でびっくり。これはプロデューサーにもなってるジェフ・ブリッジスの力かしら。

争いののちに、人類が滅びかけた世界。人々は過去の記憶を封印し、感情を抑制し、差別をなくし、「正しく」生きていた。幼年期を終え、選ばれた職業に就くことになったジョナスは、記憶を受け継ぐ者「レシーバー」に任命される。彼はコミュニティに住む唯一の記憶を持つ「ギヴァー」の元に通い、失われた記憶を受け継いでいく。しかし封印された記憶の中には「愛」も「憎しみ」も「悲しみ」もあった……。

元々は児童文学「ザ・ギバー 記憶を伝える者」を原作にしていて、しかも実際には三部作。てことはこのキャストが集まったのは、最近のY.A.映画のように続編を作っていく予定なのか(とはいえ日本では続編2冊は刊行されていない)。それならこのキャストも納得がいくけど、あちらではヒットしたんですかね。ちなみに「ザ・ギバー」は一旦絶版になり、その後「『ギヴァー』を全国の読者に届ける会」の活動によって復刊している。

人の行動を間違わせるものは確かに「感情」かもしれない。愛からは悲しみも憎しみも生まれる。でも同じように喜びも楽しさも生まれる。つまり感情を排除して、人は人として生きられない。このお話のキモはそこで、平和な社会を築くために感情を排除することが正しいのかどーか。差別をなくすために色を奪い、感情を高揚させないために歌や踊りさえも奪う世界で生きることが人として正しいとは決して思えない。そしてきっと小説の方の3部作は、人々が感情を取り戻すまでのお話であって欲しいなぁ。

主演のブレントン・スウェイツは「オキュラス 怨霊鏡」とかで出ていた子。去年の「キング・オブ・エジプト」を経て、次は”Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales”と順調に出世街道を走っております。ヒロインのオデイア・ラッシュも今後が期待される女優さんのようで、今年はすでにJ.K.シモンズやサム・ワーシントン、マイケル・ケインと共演する映画が撮影完了してる。他に、アレクサンダー・スカルスガルド、ケイティ・ホルムズ、ジェフ・ブリッジスにメリル・ストリープとビッグネームが続きますが、一番驚くのはテイラー・スウィフト。エンドクレジットで名前を確認してびっくり、思わず巻き戻してしまいましたよ。w
監督はフィリップ・ノイス。「ボーン・コレクター」とか「ソルト」の監督さん。

まぁ脚本的にちょっと「?」な部分はあるものの、ここまでで終わらせるのはちょっともったいないかなーと思うところも。

Written by ei

2月 11th, 2017 at 7:11 am

Posted in Movies,TV

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