幸せの1ページ
原題:”Nim’s Island“
実はジョディ・フォスターが主演じゃなくて、ニム役のアビゲイル・ブレスリンが主演のジュブナイル映画なんだが、日本公開においては名前を優先させたというよくあるパターンですね。
ニムは父親で海洋学者のジャックとともに、南海の地図にさえ載っていない島に住んでいた。すべての知識は父と、本と、自然から学ぶ日々。そんな彼女の楽しみは、アレックス・ローバーの手に汗握る冒険小説。ニムは「彼」が凄い冒険家でなんでもできる人と思っていた。父が海に調査に出て連絡が取れなくなったとき、彼女の元に届いたのはまさにそのアレックス・ローバーからのメール。今、書いている冒険小説の火山のシーンについていろいろ聞きたいという。最初は喜び勇んでメールの返事を書いたニムだが、帰らぬ父を心配してアレックスに助けを求める……。しかしそのアレックスは、実は引きこもりで潔癖性の女性だったのだ。果たしてニムの運命は?父は無事?そしてアレックス=アレクサンドラは?
ストーリーの掘り下げが足りないのは、この映画が子供向けの映画だからだと言えばまぁ納得。良くできたおとぎ話ですな。それでも実際にはダブルミーニングにはなっていて、引きこもりから脱出するアレクサンドラと、「自分の島= Safe Place」を守ろうとするニムは似たもの同士ということだ。だから案外、この家族はうまくいきそうな気もする。続編も作る気満々な感じで、次はニムが都会に行く話とかそーいう方向に振れるかなとか。ま、大人向けな話にするって手もあるんだろうけど、そーいう暗いテーマよりこれくらい軽い方が面白かろう。
出てくる動物たちが結構CGと交互に使われてるっぽくて、どこまでがCGでどこからがリアルなのかがよくわかんない。でもそんな動物たちとの掛け合いも楽しい。
主演はとにかくニム役のアビゲイル・ブレスリン。徐々に活き活きと輝いてくるところは魅力的。共演はジョディ・フォスター。今までにないドタバタコメディに挑戦していてイメージが違いますが、これもまたジョディですな。父ジャックと劇中劇のアレックス・ローバーにジェラルド・バトラー。濃いですなぁ。(笑)
監督はジェニファー・フラケットとマーク・レビン。 本来は二人とも脚本家のようですな。もうじきやってくる”Journey to the Center of the Earth”をこれまた二人で脚本書いてます。
あくまでも子供向けとして観に行けば十分楽しめる作品。大人のロマンスとか冒険を期待しないように。w