スノー・ロワイヤル
原題:”Cold Pursuit”
なんだかとっても変わった犯罪映画。人が死ぬたびにゲラゲラ笑ってしまうのは、確かにタランティーノっぽいといえばそうなんだが。相変わらずアクション映画を頑張る67歳、リーアム・ニーソン。
スキーリゾート地に続く道を毎日除雪する仕事で町から表彰を受けるほどの真面目な人物、ネルソン。しかしある日、息子が何者かに殺されてしまう。息子を殺したのは地元のギャング ヴァイキング。ネルソンは銃を取り、息子の復讐に立ち上がる。
何とも変な感じなのは、本来は息子の敵討ちに真面目な男が立ち上がっただけなのに、あれよあれよとギャング同士の抗争に発展していき、しかもその抗争とは無関係に主人公が動き回るもんだから、物事が雪崩のようにあちこちを巻き込んで展開していく。その様子をキルマークで表現するんだけど、それがとても滑稽でつい笑ってしまうという。最後はファンタジーだしな、ほとんど。
主演はもういい歳なのに最近、アクション映画ばかりが回ってきてない?なリーアム・ニーソン。レイシスト発言問題に関しては、俺でも犯人は殺したいと思うので別に問題ないと思うんだけど、ポリコレ棒持って殴りたい奴はどこにでもいるんだなぁとしか。実際、彼の仕事は減ってなくて、今年も来年もその先も主演映画が続いてる。”Marlowe”なんて、あのフィリップ・マーロウですからねぇ。奥さん役にはローラ・ダーン。
監督はハンス・ぺテル・モランド。実はこの映画、ノルウェー映画のリメイクで、彼はそのオリジナル版の監督だそーな。
どんどん人が死んでくのを見て笑うのは悪いかなーと思うんだけど、これはやっぱりクスクス、ゲラゲラ笑わずにはいられない。そして町にはびこる悪を根こそぎ「除雪」した主人公は、どこに向かうんだろうねぇ……。