若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

海よりもまだ深く

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公式サイト(2016)

人生がままならないのは皆、同じ。「こんなはずじゃなかった」って、それでも生きていかなきゃいけないんだよね。ああ、深いな。

50歳になる良多はかつて小さな文学賞を受賞した自称「作家」。しかしその後15年は鳴かず飛ばずで、妻とは離婚、大事な一人息子とは1ヶ月に1回しか会えない日々。今は興信所で働いて生計を立てているが、そこでも決して真面目にやっているとは言えず、入ったお金はギャンブルに使ってしまうような生活ぶりで、養育費も払えない。それでもまだ別れた妻に未練がある良多だったが、妻には新しい男ができていた。

「こんなはずじゃなかった」って思わない日はない。少なくとも学生の頃考えてた自分の人生は、こんな形ではなかったはずだと思う。足を踏み外したところはいくつも思い浮かぶけど、その度に自分が間違った選択をしたから今があるのかなぁとか。考えても仕方ないことだけど、あの時この道を進まなかったら……。きっとその想いは誰もが持ってる。

それでも今の自分はそれなりに面白く生きてるからいいやと思ったりもする。側から見るとろくでなしで昼間っからフラフラしてる怪しい人かもしれないけど、なんとか自分の足で立って生きてるし、まぁそれでいいじゃない。今更あの時のことを思い返しても仕方ないんだから。ええ、おかげさまでなんとか生きてます。

「良多」という名前は是枝作品の中で何度か登場する名前だったりするので、是枝自身を投影する役柄なのかもしれない。この映画の主役はまー夢を追っかけてて足を踏み外してしまった「くず」みたいな人で(すいません)、でも見てると俺自身を投影してしまったりして胸が痛い。俺自身も書く仕事だけだったら絶対に食ってけてないし、こんな自堕落な生活してたかもしれないなぁと感じてしまったり。

主演は阿部寛。是枝作品はドラマ、映画を合わせてこれで4作目。他にもいつものリリー・フランキー、樹木希林が出ていて、そして真木よう子はやっぱり綺麗ですねと。美人の奥さんと子供がいて、別れたくなかったのなら違う道を進むことも考えれば良かったんだ(人のことは言えない>俺)。結婚して現実を見るのか、夢を追うのか。男にとっては難しい問題だよな。女性はいつも現実を見てるからそんなこと考えないんだろうけど。
脚本、監督は是枝裕和。いつもの私小説風なお話でした。

自分語りが多い今回のレビュー。そうか、なんか色々と自分自身を見てるようだから、感じることも多いのかとしみじみ。

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Written by ei

6月 29th, 2017 at 9:47 am

Posted in DVD,Movies

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