スティーブン・キング ビッグ・ドライバー
原題:”Big Driver”(2014)
「映像化に良作なし」(「シャイニング」は除くけどあれはキューブリックのもの)となぜか言われてしまうスティーブン・キング原作のスリラー映画。
テスは「編み物探偵クラブ」という推理小説を書いている作家。ある街に講演に呼ばれた帰り道でタイヤがパンクして立ち往生していると、ピックアップトラックが通りかかる。しかしタイヤ交換を手伝おうという大男は、実はレイプ魔だった。
前にも書いたかもしれないけど、スティーブン・キングの映像作品がどれもダメになる理由は、キングの作品が「日常の中の小さな歪みが恐怖に繋がる」という部分にあるんじゃないかと思う。小さな歪みが徐々に広がって取り返しのつかないものになっていく。そんな恐怖感は映像にするにはちょっと地味だったりして、どーしても直接的な怖さを求める人たちには受けないからと演出面で派手な作り込みをしてしまう。それが蛇足になってるんじゃないかと。
今作はストレートなスリラーで、でもストレート過ぎて逆に面白くないという(笑)。気分は悪いけど逆転させる手もあっただろーし、すべて妄想で終わらせる手もあったと思うんだけど。あれで捕まらないわけがないし。
主演はマリア・ベロ。結構あちこちで見かける彼女、「ER」とかTVドラマでもおなじみ。他にはオリンピア・デュカキスの名前も。監督はマイケル・サロモン。
まー深く考えずに見るならストレートで……ってどこかにも書いたな。しかし火サスよりストレート過ぎてなぁ。