若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

聖の青春

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公式サイト(2016)

去年観損ねた邦画。まさに命を削って戦う村山聖の姿は将棋を知らない俺でも力が入る。

「西の怪童」と呼ばれる村山聖。小さい頃からネフローゼという難病に悩まされ、入院中に将棋を覚え、関西で奨励会入り。名人を目指して将棋を指してきたが、彼と同じ世代には天才と呼ばれ、前人未到の七冠を成し遂げた羽生善治がいた。羽生の側で将棋を指したい、ハブと同じ空気を吸いたいと状況する聖。しかし彼の病気は悪化していった。

村山聖の名前を知らなくても、「三月のライオン」の二階堂のモデルといえばわかる人も多いはず。彼は実在の人物で、実際に病と戦いながら、羽生と並び称される棋士として今も名を残している。そんな彼の生き様を描いた本作は、村山のジリジリとした、まさに命を削った戦いが繰り広げられる。村山が、いやトップ棋士なら誰もがどれだけ勝ちにこだわっていたかもよくわかるし、ましてや残された時間がないと感じていた村山にとって一局一局がどれだけ大切なものであったかが伝わってくる。

ググってみると映画に使われたシーンのいくつかは実際にあったことのようで、二人で食事に行ったとか、状況は違えど最後に会ったとかも事実らしい(羽生自身がこの映画公開記念のインタビューで語ってる)。ま、作品協力にも名前が入ってるくらいなので、フィクションとはいえほぼ実話と考えていいんじゃないだろうか。

主演はデ・ニーロ・アプローチで20kgも体重を増やして挑んだ松山ケンイチ。ものすごい気迫が伝わってくる。対する羽生善治役は東出昌大。まだ現役トップ棋士である羽生を演じるプレッシャーは、実はこっちの方が強かったんじゃないかという気がするんだけど、仕草とかもよく似てて、松ケンの気迫に正面からぶつかっている。他には染谷将太、リリー・フランキー、筒井道隆、安田顕、榎本時生、竹下景子。
監督は森義隆。「宇宙兄弟」とか撮った人ですね。

さてこーなると「三月のライオン」、二階堂の運命が気になるなぁ。羽海野チカが「まだライオンでやってないことがある」 と語った部分はやはりここなのか。零が喪失感から立ち直って、宗谷を倒すところまでが描かれるのかなぁ……などと想像したり。

Written by ei

4月 10th, 2017 at 9:03 am

Posted in Movies

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