若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

台湾シネマ・コレクション 2015は4本

without comments

t_01.jpg t_02.jpg t_03.jpgt_04.jpg

ホントはもう少し観たかったんだけどねー。なんかグイ・ルンメイ特集みたいになってしまいましたが。

シネマート六本木閉館記念(残念)の「台湾シネマ・コレクション 2015」、GW前から六本木に通って25本の中から4本、観てきた(上映のうちの8本は見てたので)。ほんとはあと数本観るつもりだったんだけど、さすがに体力尽きてしまいました。日本初上映のうちの何本かだけでも観ときたかったんだけどなぁ。

今回上映されてる映画はグイ・ルンメイとジョセフ・チャンの映画が多かったよーな。てか俺が観たのがたまたまその人たちだったのか。でもまぁ「みんな大好き グイ・ルンメイ」って特集にもなってたくらいだから、やっぱりそれなりに多かったのか。でもショートカットで美人、出演作も今回の以外にいっぱい見てるし好みの顔だ。(笑)

まぁてなわけで寸評など。

遠い道のり(2007) 原題:”最遙遠的距離

彼女と別れて生活がボロボロになってしまった録音技師 シャオタン、不倫がイヤになったOL シャオユン、人の心を覗きすぎ、妻には浮気されて家を出た精神科医 ツァイ。それぞれがいろいろな理由を抱え、ほんの小さな接点を持ちながら同じ道を旅をする、ほぼめぐり会わないロードムービー。

台湾ではあまり行かない台東〜台南にかけて、録音された音を追いかけて旅をするのはなかなか新鮮で、普段あまり聞かない「街の音」がとても気になり始める。旅を共にするのに心が通わない二人、一度も出会わないのに心を通わせる二人。果たして最後に出会った二人は、相手を認識できたのかなぁと心配になる。せめてひとつは希望が見えて欲しいものね。

GF*BF(2012) 原題:”女朋友。男朋友

ときは1985年、戒厳令下の台湾。幼なじみのメイパオとチョンリャン、そして2人の親友シンレン。メイパオとチョンリャンは仲の良いカップルと言われていたが、チョンリャン自身が「つきあってない」と言ったことから、シンレンはメイパオに告白し、付き合うようになる。5年後、台北の大学で民主化運動の渦中にあったシンレンとチョンリャン。シンレンを訪ねてきたメイパオはシンレンが他の女性と付き合っていることを知り、さらにチョンリャンの好きな人はシンレンだったことを知る。

台湾の映画では、ゲイであることが別に問題にならないことが多い。まぁ変な目で見る人はいるんだろうけど、映画の中で普通にゲイの恋愛が描かれているところは、実は日本よりも性的にはオープンなお国柄なのかなぁと思う。

そしてこの映画を観て、そーいえば台湾はほんの20年ほど前まで独裁政権だったんだよなーと思い出すなど。最近のデモの動きなんかを見ても、わずか20年前に同じことをやってたんだなと思うといろいろ感慨深い。

午後3時の初恋(2007) 原題:”沈睡的青春

妻に逃げられ、アル中になって彷徨する父の代わりに時計店を守るチンチンのところに、ズーハンという青年が止まってしまった時計を持って現れる。その日から、なぜか毎日のように濡れて止まった時計を持ってくるズーハンは、実は彼女の高校の同級生だった。数日姿を見せないズーハンに会いたくなったチンチンは、ズーハンの家に。しかし、彼は数年前に滝から飛び込んで死んでいたのだ。では毎日会いにきていたズーハンはいったい誰?

ちょっとしたミステリーでファンタジーなお話で、しかも切ない。もう取り返せない時間、戻りたい時間。すべては時間が主題になってるわけですな。

台北カフェ・ストーリー(2010) 原題:”第36個故事

ドゥアルは妹のチャンアルと一緒に念願のカフェをオープンする。しかし友人たちが持ってきたお祝いの品はそれも役に立たないものばかり。おしゃれなカフェを目指していたドゥアルは、店が流行らないのはこのがらくたのせい!とすべて処分しようとするが、妹はふと「お店にあるもの、物々交換します」と広告を配る。さらにおかしなもので溢れていくカフェは、しかし次第に活気を持ち、人が集まる場所になっていく。

今回の上映の中では一番観たかった映画。おしゃれな映画といえばそうかもしれないが、実際には価値観の違う姉妹が気が付けば相手の価値観を理解して、自分が変わっていくというお話。

てことで4本中3本がグイ・ルンメイ、2本がジョセフ・チャンという結果に。でもそれぞれ面白かったー。

かつてハリウッド映画を見て「アメリカ」という国を学んだ(もっとも行ってみるとまた違う視点が生まれたけど)ことを、同じように台湾映画でやってるのかなぁとか思ったり。でもそれ以上に、やっぱり懐かしいというか、映画観てて凄く考えてる自分がいるのに気付く。ハリウッド映画でも日本映画でもその感覚は最近ない。なんだか不思議な、でも楽しい体験なのである。

Written by ei

5月 12th, 2015 at 1:10 am

Posted in Movies,Roadshow

Tagged with ,

Leave a Reply