若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

ジュピター

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原題:”Jupiter Ascending

全部DNAのせいだ!(違いますw)

ソビエトでギャングに襲われて父を殺され、アメリカに密航する船の中で生まれたジュピター。貧しく、先の展望もないままただ毎日働いていていた彼女は怪しい一団に命を狙われる。その彼女を助けたのは足にジェットブーツを付けた野性的な風貌の男、ケイン。彼はジュピターが宇宙を統べる王族の一員だという。彼女の命を狙う王族たちとの闘いが始まる。

「マトリックス」のウォシャウスキー姉弟監督が作るオリジナル・ストーリー!ってのが謳い文句だったりするんだけど、まぁ「枯れたな」というか、この人たちも「シャマラン病」なのか(笑)とか言われちゃうんだろーかね。壮大な話なのにどこか陳腐で、特に現代地球と宇宙のシーンの格差に笑ってしまう。この違和感は何なのか……あまりにも荒唐無稽な世界観が上っ滑りすぎて夢の世界でしかないところかなぁ。「マトリックス」は現実世界をなぞった上で徐々に乖離させていく(しかも乖離した部分こそ現実)ことで、現実味のあるお話になってた。2と3はかなりかけ離れてるけど1で構築した世界観がしっかりしてたので許容範囲。でもこのお話での差異はちょっとおとぎ話すぎる。ファンタジーだと言ってしまえばいいのかもしれないけどさー。

結局、最近さんざん言ってるよーに、お話の中で展開する世界観こそが完成度を決めるんだなと。「アバター」の何が凄かったかといって、結局あの星の生態系そのものを創り上げて現実感を高めたことにこそある。そこがしっかりしてないと、ああこれは現実世界の話じゃないと認識されて終わってしまうという。まぁそーいう意味では異世界SFモノのハードルはとても高いー「アバター」が上げてしまったとも言えるけどーわけで、ホントにお金をかけるか時間をかけるか。

さて現実感のなさに拍車をかけるキャスティング。(笑)ミラ・クニスが世界を滑る女王のDNAと同じって、ちょっと無理がある(失礼)。彼女のイメージは「アバズレ」だと思うんだよね(もっと失礼)。そーいう意味ではもっとしっかり女王にふさわしい気品のある人を据えて欲しかった。そしてヒーロー、「犬の遺伝子を持つ男」(笑)ケインにはチャニング・ティタム。敵陣に乗り込むのはいいけどまず服を着せろと。(爆)あれですね、かつてのリチャード・“ムッシュはつらいよ”・ギアと同じよーに「俺が脱げば映画は売れる」的な。他にはエディ・レッドメインがなんとこの映画にも出てるんですなー。次からは作品選ぶようになるんだろう、うんうん。(マテ あ、珍しいところではテリー・ギリアムが出てます。新作(と言っても2013年作品)”The Zero Theorem“楽しみだなー。
脚本、監督は ウォシャウスキー姉弟。これ以上シャマラン病が進みませんよーに……。

粗筋まで書いてある日本版ポスター(ハリウッド大作にしては異例だそーな)とか必死さもうかがえるこの映画。今年度最低映画になりませんよーに(ラジー賞候補になってもおかしくないw)。

Written by ei

4月 3rd, 2015 at 12:24 pm

Posted in Movies,Roadshow

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