ゴーン・ガール
原題:”Gone Girl”
20年前くらいなら素直に怖いサイコパス映画として観れたかもしれないけど、今の俺には無理。(笑)ネタバレもあるかもしれないので楽しみにしてる人は続きは読んじゃだめー。w
結婚5年目の朝、ニックの妻、エイミーが失踪した。部屋には小さな血痕や割れたガラステーブルなど争ったあともある。多くの場合、夫婦間のトラブルを疑う警察は最初からニックを疑ってかかる。そして次々と出てくる、ニックがエイミーを脅していたという事実。しかしニックは無実を主張し続ける。果たしてエイミーの安否は?そして事件の真相は?
予告編の段階でもニックは実際に手を下したのかどうか、エイミーはどうなったのかという部分にスポットを当てたクライム・サスペンスとして告知されていて、監督もフィンチャーだし実際に結構凄惨なシーンなんかもある。人によってはあー怖い話だねぇと素直に感じられるかもしれないけど、実はこの映画の本質は「結婚に対する壮大なパロディ」だ。それに気付くと怖いのやらあきれるのやら、男ってなー、オンナってなーといろいろなことが頭の中を回ってくる。きっとそれは結婚してある程度の年月が経った人ほどそう感じるんじゃないかなぁと。そしてそれに気付いた人はゲラゲラ笑って観ることになるのかも。
そー思うとひょっとしてフィンチャー自身の経験がこの話を撮るきっかけとかになってないかとも思うわけで。フィンチャーは1995年にDonya Fiorentinoと離婚。なんとその人、離婚後にゲイリー・オールドマンと結婚してるんですな。フィンチャー自身はその後ずっと独身で、まぁそのときの経験を引きずって……なんてのは邪推なのか。でもきっとマスコミにも追いかけられたろうしなぁ。
てことで主演はベン・アフレック。今がノリノリなア“ホ”レック(失礼)、もちろん次は”Batman v Superman:Dawn of Justice”でブルース・ウェイン役。いよいよDCコミックス版アベンジャーズの”Justice League”シリーズが始まります。“アメイジング”エイミーにはロザムンド・パイク。後半、ちょっとおなかが大きい映像があったのはやっぱり本人が妊娠してたからか?(12/2に出産)今回の役でオスカーも見えてきたかも。
監督はデヴィッド・フィンチャー。”Steve Jobs”を降りたのは残念。「ソーシャル・ネットワーク」のあのタッチで描かれるのにはちょっと期待したんだけど。
まーそんなわけで、サイコパス映画として楽しむも良し、結婚というものを再考するきっかけにするも良し。映画としては十分面白いのでまぁOKでしょう。