ウォールフラワー
原題:”The Perks of Being a Wallflower”
ハーマイオニーが立派に成長していてくれればおじさんは嬉しいのです。(笑)
「あの頃、君を追いかけた」が台湾らしい奥ゆかしい青春映画だとすれば、この映画は実にアメリカらしい青春像。
高校入学前に親友を亡くしたチャーリーは、高校に行っても誰の目にもとまらない「壁の花」だった。しかしはみ出し者の最上級生パトリックと義理の妹のサムに出会ってから、彼の生活は一変する。パーティに潜り込んでドラッグをやったり、「ロッキー・ホラー・ショー」で役を演じたりする毎日。しかし実は彼は、親友の死以外のこともあって精神的に病んでいて、その症状はパトリックやサムたちと別れる日が近付くにつれ、どんどん悪くなっていた。
「好きになる人は自分に見合うと思ってる人」という台詞はなんだかとても響いた。確かに好きだなーと思っていても声もかけられずに終わったことはたくさんあって、それは結局自分に自信がないからなんだよね。そーいう体験、何度もある。w あの頃もっと自分がしっかりしていれば、いろいろな何かは変わったのかもしれないなーなんてのをまず最初に感じた。
演出的にはチャーリーがどれくらい病んでいるのかがイマイチよく分からないので(独白では出てくるし薬も飲んでいるとは言うものの、彼の行動にそれが表れるシーンが少ない)、いきなりそーいう事件が起こるととても驚く。もう少し彼自身が病んでいて苦しむ描写がある方が分かりやすいかなー。まぁそれはそれで辛い映画になるかもと思うけど。あまりにも普通な、目立たない男としか映らないのはストーリー的にはちょっと。
主演は「パーシー・ジャクソン」シリーズのローガン・ラーマン。すでに21歳か。控えめ過ぎる演技はもー少し大袈裟で良かったのかもしれない。ヒロインは我らがエマ“ハーマイオニー”ワトソン。おっと、もう23歳。ショートカットがキュートです。パトリックにはエズラ・ミラー。自身がセクシャル・マイノリティであることを認めてる21歳は映画の中でもゲイ。でも彼の醸す破天荒な部分があってこそこの映画は生きてる。
監督はステファン・ショボースキー。 長編映画はこれが2本目。
ドラッグと酒とロックとセックス、それらが全てあってアメリカの青春か。ある意味うらやましくもある。