花様〜たゆたう想い〜
原題：”花漾“
人それぞれの愛の形。想いの形。時代が違えばこんなことにはなってないだろうになぁ。
時は300年前の中国のある孤島。小雪と小霜の双子の姉妹はならず者たちの住むこの島に流れ着き、妓楼「花漾楼」で芸妓として暮らしていた。しかし妓楼の花形である姉の小雪は、父が患ったのと同じ癩病にかかってしまい、妹小霜がその座を取って代わることに。姉は島にやってきた楽士に病気を移せば治ると言われるが、楽士に想いを寄せるようになる……。
登場人物それぞれの違った想い、違った愛の形が描かれたこの映画。一途に真実の愛を信じる姉。姉を思いやり、自分自身の想いを封印する妹。結局一番ダメなのは、婿養子なのに芸妓と結婚しようとした馬鹿旦那で、一番純粋だったのはどんな境遇になっても小霜のことを想い続ける海賊の刀疤だろーか。でもそれさえも比べてもどうしようもないこと。人それぞれに想いの形は違うのだから。
300年前だからという部分もいろいろあるわけで、癩病＝ハンセン病は現代の医学ならなんの問題もない病気。でも当時は差別の対象になり、実際に海に流されたりしたわけだ。その病気さえなければ二人の姉妹が芸妓になることもなかった。でもこの映画の中ではこの「病気」がお話を動かしていくし、愛情を計るものにもしている。自分の愛する人が伝染する（あまりしないらしい）不治の病（今なら治る）に罹ったとき、それでも愛することができるのか。現代なら、医学の力があれば治るかもしれないと思えるけれど、当時なら無理なのかもしれないなぁ。……俺はそうなったとき、どうするだろうか。
さてキャストは、まず主演は小霜でチェン・イーハン。「愛 LOVE」で郭采潔と共演してましたね。他にもあちこちで見る彼女。そして小雪はミシェル・チェン。ええ、この人を観に行きましたとも！（バカ＞俺）この映画では少し丸くなったかなーというか、幼い顔だなぁと。「あの頃、君を追いかけた」以来良作に恵まれていないといわれる彼女だけど、まだまだ頑張って欲しい（過去作、台湾版のDVD（英語字幕付き）で買っちゃったよーｗ）。他にもF4のジェリー・イェン、ジョセフ・チェンなど若手スターが出演。
監督はゼロ・チョウ。女性監督。んー、確かに女性監督らしい画かもしれないなー。
てことでまだまだ観るぞ台湾映画。……ても、正式日本公開はなかなかないのが現状。中国語を聞き取れるよーになる必要があるのか、俺。（笑）