若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

スティーブ・ジョブズ

without comments

jobs.jpg

原題:”jOBS

いろんなものが足りない映画。一番足りてないのは、ジョブズが製品にかけた情熱を映していない点。

試写会で観ました。レビューが遅れたのはいろいろ都合があったせい。w

2001年10月、スティーブ・ジョブズはアップルにとってのターニングポイントとなるiPodを発表した。しかし彼のそれまでの人生は波乱に富んだものだった。ときはリード大学を退学しながら通っていた70年代に遡る……。

アシュトン・カッチャーのなりきりジョブズ(特に若い頃)が妙にハマっていて面白くなるかなーと思ったこの映画。残念なことに、日本公開のキャッチフレーズ(これも酷いと思うが)「最低な男が、最高の未来を創った。」という言葉そのままに、ジョブズの酷い部分しか表してなくてがっかり。

なぜジョブズが酷いヤツと思われたのか。それは製品作りにかける情熱がハンパなかったからだろう。最高の製品を作るために最高のスタッフを求め、できないヤツは罵倒した。この製品はこうあるべきという明確なビジョンがあったから、それができないことにイラだった。この映画ではその製品にかけるとてつもない想いが一切描かれておらず、最後もジョブズがアップルに戻って実権を握り、取締役会をすべて入れ替えて自分を追い出した者たちへの「復讐」を終えたところで終わってしまう。アップルを出てからどんな苦労をし、成長したかが描かれていないので、あー酷いヤツって感想しか残らないじゃないか。これは酷い。

もっとPC界の「ロックスター」だった彼の華々しい部分を語れば良かっただろーに。映画映えしそうな逸話はここで語られた以上にたくさん残ってる。それらはほとんど語られず、酷い逸話ばかりが語られるのはちと気の毒に思える。

主演はアシュトン・カッチャー。歩き方もジョブズに似せてるつもりかひょこひょこ歩くのだが、あそこまで酷いかね、歩き方。プレゼンのときはふつーに堂々としてたと思うんだけど。ウォズやマイク・マークラなど、他の人たちも実にイメージに近いキャストをあててあるのでそっちの方が楽しいかもしれない。

いずれにしろこの映画、一部のアップルファンにとってはあまり後味の悪い映画かもしれないなー。

Written by ei

10月 31st, 2013 at 1:49 pm

Posted in Movies,Roadshow

Tagged with ,

Leave a Reply