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Runnin' Wild

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

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原題:”The Curious Case of Benjamin Button

どんなに数奇な人生であっても、生まれてきて、死んでいく様はほとんど変わらない。人の命とはそんなものだと言う映画。

生まれたとき、すでに80歳の老人の身体を持って生まれたベンジャミン。出産直後に捨てられ、何年も保たないと言われたが、老人ホームで黒人夫妻によって育てられることになる。しかし不思議なことに、ベンジャミンの身体は歳を経る毎に若返っていく。車いすに座ってしか動けなかった身体が、立ち上がり、杖を使い、さらには船乗りとなって屈強な男になっていく。ベンジャミンがその80年の人生の中で出会う人、愛、そして苦しみ。しかし彼は幸せな人生を送ったと言えるはずだ。

人間は生まれたときは何もしゃべれず、ただ感情を垂れ流すことしかできない。それが歳を経るごとに学び、強くなり、人を愛し、人生を生きる。そして死に往くときはまた小さな子供に戻っていくように物事を忘れ、やっぱり感情を垂れ流し、最期には愛する人に見守られながら死んでいく。どんなに生まれが「数奇」であったとしても、それは変わりなく、ベンジャミンの場合はそれが単に逆転しただけ。母に育てられ、愛する人の胸で死んでいく彼の人生は決して「数奇」なものではなかった。つまり人はどのような生まれであれ、生き方を間違わなければ幸せな人生を送れるということが、この映画のテーマだ。

まず驚いたのは監督がデヴィッド・フィンチャーなこと。ええっ!っていうか、そうか、フィンチャーもいよいよ日和ったか(笑)というか。やっぱりアカデミー賞は欲しいモノなのかなぁ。でも彼の手腕は決して今までの驚かせ映画だけではないことを、この映画では証明して見せた。その語り口は結構堅実で、しかもテンポ良く見せている。事故のシークエンスの切り替えはいかにもフィンチャーだし、あーいう切り替え方は巧い。かといってファンとしてはこれまでの彼の路線は捨てて欲しくないわけで、そーいう意味で次回作としてアナウンスされているのが1981年に公開されたアニメ”Heavy Metal”のリメイクだというのは安心なところだったり。w
あとこの映画ではCG技術によって小さい頃のベンジャミンの顔をブラピの顔で合成する「コンツアーシステム」を使ったという話がwikiあたりにも載っている。 確かに老衰から始まるということは、今のブラピの顔から始まらないといけないわけで、そのためにはCG合成が不可欠だよなと。しかも不自然さがないのも凄い。アップルの元技術者使ってるって?さすがだ。(なにがだw)

ということで主演はブラッド・ピット。主演男優賞は難しそうという噂だけどどーなんだろう?アカデミー委員会的には好きじゃないかもなぁ、ブラピもフィンチャーも。ヒロインにはケイト・ブランシェット。他に「4400」のテイラーだったマハーシャラルハズバズ・アリが出てたりとか。
監督はデヴィッド・フィンチャー。次回作では戻ってきて欲しい。(笑)

正しい人生を生きよう。そして、母に感謝を。

Written by ei

2月 21st, 2009 at 12:02 pm

Posted in Movies,Roadshow

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2 Responses to 'ベンジャミン・バトン 数奇な人生'

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  1. どうもです。

    相変わらず、映画見まくってますねぇ。

    羨ましいです。

    いまだに007も見に行けてない。。。(泣)

    ではでは。

    Harry J

    22 2月 09 at 1:28:03

  2. 映画は忙しくても3時間、途中で時間を作ってでも観に行くようにしてるんで……。仕事の気分転換にもなるし、いいですよ〜。今年こそ久しぶりに劇場で観る映画を50本突破したいと思っております。w 案外超えないんだよなぁ。

    ei

    22 2月 09 at 8:36:43

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