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Runnin' Wild

フェイクシティ ある男のルール

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原題:”Street Kings

正義と悪がはっきり分かれていたハリウッド映画時代は終わったのか。終始暗くて重〜いイメージの映画。ま、キアヌってこーいうのも似合うんだけどね。

トムはロス市警の刑事。少々汚い手を使っても、犯罪を撲滅することにためらわない男だ。そんな彼が、かつての相棒が殺される現場に居合わせ、しかも応戦中にその相棒の肩を打ち抜いてしまう。弱味を握られた相棒を殺そうとしたのではないかと嫌疑をかけられたトムは、仇を討つために捜査を開始する。しかしそこにはこれまでトムに見えていなかった、もっと大きな問題が横たわっていた。

どんなに極悪な犯罪者を捕まえても、死刑のないアメリカでは数年で出てきてしまうという現状を考えてみると、確かに彼らのやっていることは正しい行いかもしれない。でもそれは「私刑」であり、法の下に裁かれたものでない限り、やはり正しいことではない。法治国家である限り、法の下で裁かれるべきではある。 きっと現場の警官にはその手の葛藤があって、どんなに悪い奴でも捕まえて数年で出てきてまた同じ罪を犯す。さらに自分たちに復讐しようというヤツまでいそうだ。現場は大変だよなぁ、きっと。
もっと単純に「人を殺せばそいつも死刑」という単純なルールにしてしまうべきなのかもしれない。少なくとも、殺すべき理由がない(相手に虐待されていたとか正当防衛とか過失とか)犯罪に対しては厳罰に処するべき。ハンムラビ法典ではないけど、「目には目を、歯には歯を」というのがいいんじゃないか……なんてことを言ってる俺みたいなのが裁判員になると危険なので、呼び出しはかけないでください。(笑)

さて映画はそんな極悪犯罪者と、それを取り締まるもっと極悪な警察のお話。というかもう真っ当なコトやってて薄給でなんてやってらんないよなと。命を賭けて正義を守る……でも正義って何?ということにも繋がる。正義の名の下に行われる「悪事」があることも、また事実なのだから。

主演はキアヌ・リーブス。相変わらずかっこいいですな。こーいう裏のある人の役は昔からよく似合います。「地球が静止する日」のときより少し肉付きがよさそう。(笑)上司役の「キング」にはフォレスト・ウィテカー、内調の若い刑事にはクリス”Human Toach”エバンス。
監督はデビッド・エアー。監督作品としては2作目です。

後味のいい映画とは言い難いところもあり、キアヌのファンなら観てもいいかと。

Written by ei

2月 16th, 2009 at 3:02 pm

Posted in Movies,Roadshow

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