真夏の方程式
よーやく分かってきた。東野圭吾という人は、というかガリレオシリーズは推理モノがメインなわけじゃないんだな、きっと。
物理学者 湯川学は海底鉱物資源の試掘に関する説明会に参加するため、玻璃ヶ浦にやってきた。しかし宿泊した旅館の近くで変死体が発見される。当初は堤防から酔って落ちた事故死と思われたが、死者が元警視庁捜査一課の刑事 塚原であること、さらに遺体解剖の結果一酸化炭素中毒による中毒死であることがわかる。たまたま塚原と同じ宿に泊まっていたこと、さらにそこに夏休みで遊びに来ていた小学生 恭平と知り合ったことから、湯川は事件に関わっていくことになる。
前作「容疑者Xの献身」も、TVの第2シーズンラストを飾った「聖女の救済」もそうだったけど、東野圭吾の原作は長編になると科学や物理は関係なくなるらしい。なのでTVシリーズのような派手な謎解きはなく、人間ドラマが繰り広げられることになる。TVシリーズと同じものを期待して観に行くと裏切られると思うのだが、多くの人がTVシリーズに期待しているのは「福山雅治かっこいー」なので問題ないのだ、きっと。（マテｗ
しかし科学的に「実に面白い」と思わない事件にどう関わらせるかというところが問題になって、この作品では玻璃ヶ浦にやってくる途中、電車で一緒になった少年ー湯川が嫌いな子供との交流をキーにして話を展開していくわけだ（容疑者Xの献身では犯人が帝都大同期の男、聖女の救済では中学時代の同級生（原作では草薙の恋慕の相手））。
てことで福山雅治。相変わらずかっこいー44歳。当初、湯川は佐野史郎をイメージして作られたそーだが、今やましゃの代名詞になりましたな。なんとデビューが「ほんの5g」だったそーで（覚えとらんわ、どこにいた？）。もう日本を代表する押しも押されぬ大スターになってしまいましたねぇ。今作では吉高由里子はあまり出てこない。化粧派手過ぎね？やっぱり柴咲コウの方が良かったな……。なのでヒロインは杏。キーキャラクターの恭平には山﨑光。……もうちょっとかわいい子はいなかったものか。他は前田吟、風吹ジュン、北村一輝。ま、こーしてみるとましゃの一人舞台ですね。
監督は西谷弘。アマルフィの監督だったり、ガリレオXXの監督だったり。
次作「そして父になる」でカンヌ映画祭審査員賞を獲ったましゃ、いよいよ世界に進出か？まーここまできたら頑張って欲しいものです。