若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

危険なメソッド

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原題:”A Dangerous Method

これがユングとフロイトの対立ってヤツなんですな。そーいう話があったのは知ってたけど、なるほどこーいう対立だったのか。

20世紀初頭、まだ精神科という分野が確立されていない時代。若き精神科医、ユングはザビーナという美しい患者を迎える。最初は患者として対面していたユングだが、彼女は徐々にその症状を回復し、ユングの愛人になる。一方、精神分析学の大家フロイトと篤い親交を結ぶユング。十数時間も話し合い、何通もの書簡を交わし合うが、結局最後にはその治療法や考え方の違いから袂を分かつことになる。

ユングとフロイトの関係はちょっとだけどこかで聞いたことがあったんだけど、調べてみると今回の話はほぼ史実通りの内容なんですな。ザビーナとの不倫もフロイトとユングの対話も実話。そしてそれを淡々と、実に淡々と描くクローネンバーグはとても珍しい気がする。特に精神世界の話なんて彼にとっては絶好の「料理場」だと思うんだけど、それをそーいう方向にしなくなったってのはやっぱり大人になったってことなんですかね。それは昔のクローネンバーグファンにとっては寂しくもあり、ただちゃんとした映画になっている(笑)という点では喜ぶべきことなのかもしれず。

主演はユングだよな、マイケル・ファスベンダー。これがあの「プロメテウス」のアンドロイドの人かよと思うくらいに全然イメージが違う。それは彼は上手いってことなのか。フロイトにはヴィゴ・モーテンセン。理論とは裏腹な禁欲的な父。ザビーナにはキーラ・ナイトレイ。相変わらず胸がない(マテ。他にヴァンサン・カッセル、サラ・ガドン。
監督はデヴィッド・クローネンバーグ。もう70歳ですか。次回作は”Cosmopolis“。主演がロバート”トワイライトな人”パティンソンだから、少しは話題になるかな。

てことでとてもらしくない地味な映画です。暴力とか妄想とかそーいうのはほぼなし。まー、らしくない。w

Written by ei

12月 4th, 2012 at 5:59 pm

Posted in Movies,Roadshow

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