若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

ハンガー・ゲーム

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原題:”The Hunger Games

面白くないとは言わないが、嫌いだ。それは主人公の女の子が好みじゃないからという理由だけじゃない(マテ。この映画に熱狂するアメリカという国の「現在」が透けて見えるのがどーも気にならない。

近未来、かつて反乱のあった国も今は平定され、全ての地区を統べる富裕層の街キャピトルと、キャピトルを維持する物資を生産する貧困層の12の地区に分かれていた。しかもキャピトルでは反乱があったことを忘れないように、毎年1回12の地区から18歳までの男女を一人ずつ選び、お互いに殺し合いをさせる「ハンガー・ゲーム」を開催。その模様をTVで中継していた。第12地区の少女、カットニスは妹の代わりにこの過酷なゲームに参加することになる。果たして彼女の運命は?

全米で大ヒットというけれど、果たしてこれを観て喜んでいるのはどの層なのか?を考えてみると、決してそれを喜んではいられない。ましてやアメリカではこの映画のように富裕層と貧困層の差が大きくなってきている(そしてそれは日本でも同じ)のに、この映画を観ているであろう多くの中〜下層の人たちは何を踊らされているのだろうかと。こんな映画で「お茶を濁す」人たち=映画配給会社もハリウッドもまた同じ富裕層なのに、それでいいのかと。それはエンドロールの最後、”The Hunger Games”という映画タイトルは小さく出るのに、配給会社の”LionsGate”がその10倍くらい大きなロゴで現れるのを見てもそう感じてしまった。

つまり「お前等勝手に殺し合え」と言いたいのだ、この映画は(少なくともここまでは)。富裕層はそれを高みの見物と洒落込もうかと言ってるのに、それに熱狂している民衆の姿は滑稽にさえ映る。もっともこのあとすでに続編があることが決まっていて、きっとそっちではもう一度反乱の炎が燃え始めるのだろうことはわかるのだけど、やっぱりこの上から目線は好きになれない。

主演のカットニスにジェニファー・ローレンス。「X-Men ファースト・ジェネレーション」でミスティークだった彼女か。そのときのブログでは登場人物に名前も書いてもらえないくらいだったことを考えればすげー出世ですな(失礼すぎる>俺)。同じ12地区の代表、ピータにジョシュ・ハッチャーソン。カットニスの恋人、ゲールはリアム・ヘムズワース。その名が示すとおり、「ソー」のクリス・ヘムズワースの弟。他にスタンリー・トゥッチ、ウェス・ベントリー、レニー・クラヴィッツ、ウディ・ハレルソン、そしてドナルド・サザーランド。
監督はゲイリー・ロス。

もっと素直に楽しむべきなのかもねー。でもやっぱり好きにはなれない。続編からの反撃を期待したい。

Written by ei

10月 9th, 2012 at 1:13 am

Posted in Movies,Roadshow

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