若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

スプライス

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原題:”Splice

後味どころか全編、どーにもヤーな感じの映画。(笑) なんていうんだろうな、人間は侵してはいけない線ってのが、やっぱりあると思うんだ。

遺伝子操作のスペシャリストであるクライブとエルサは、その技術によってどんな動物にも属さない、まったく新しい生物を誕生させた。次に目指すのは人のDNAを他の生物と掛け合わせる……という非常に困難な作業。反対する会社に内緒でこの禁断の実験に手を付けた二人は、ついにその生物を誕生させてしまう。人間とは違う、驚くべき速さで成長していく生物。果たしてそれは正しいことなのか、それともやはり神の領域を侵す禁断の技なのか。

この手のテーマの映画はホラーにはありがちで、以前には「スピーシーズ」なんてのもありましたな。(シリーズはともかく、最初のは面白かった。)で、今回もまー同じように人にあらざるものを造り出すんだけど、それはかなり整理的に受け付けないタイプーいや、正しくは、人に近い亜種だけに気味悪いのだ。スピーシーズはまだ見かけだけは絶世の美女だったから見てても抵抗なかったけど、これはそーいう生理的にヤな部分をくすぐってくる。鳴き声とか、仕草とか。なんかぞっとするんだよなぁ。

さらにそこに絡んでくる女のエゴ。男の本能。人の醜い部分、嫌な部分がどんどん表に出てきて、さらに嫌な気持ちにさせられるという展開。ラストは途中でほぼ想像が付くところも深みがなく、結果として「嫌な気分」だけが残る。

結局人間はこの領域に踏み込んではいけないんじゃないかという気がする。クローンで臓器提供とか、科学の名の下に倫理を蔑ろにするとかは人のどこかにそれを受け入れられない部分がある。宗教的な見方もできる(原罪観とか)が、心がそれを拒むというのには何か理由があるとも思える。

さて主演はエイドリアン・ブロディ。どーもこの人は「プレデターズ」とか全然違うイメージの役柄が多い。今回はまぁある意味マッドサイエンティストですわな。エルサはサラ・ポーリー。「イグジステンズ」に出てた?どこどこ?あとは人の亜種 ドレンにデルフィーヌ・シャネアック。
監督は「キューブ」とかを撮ってるヴィンチェンゾ・ナタリ。ちなみに作品自体は2009年の映画。

決して気持ちのいい映画ではないので、苦手な人は行かなくて良いです。映画館、逃げ出せないしね。(俺は逃げたくなりましたがw)

Written by ei

1月 22nd, 2011 at 3:35 am

Posted in Movies,Roadshow

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