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Runnin' Wild

フローズン・グラウンド

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原題:”The Frozen Ground”(2013)

実話だというのが実に気分が悪い。こう、胸を締め付けられる気持ち悪さ。

1983年、アラスカで娼婦のシンディが保護された。彼女はロバート・ハンセンという男に監禁され、殺されそうになったところを逃げてきたという。しかしハンセンはその地域で店舗を構え信頼される男。娼婦の証言は無視されるが、警官の一人が州警察へ調書を送ったことから事態は一転。アラスカで発見された数体の変死体との関連を追って、担当刑事のジャックが調べ始める。

1980年代に実際に起こった事件を元にした映画。17件(実際にはさらに多いようだ)の殺人を認め、4件の殺人で裁かれて461年、終身刑で今もアラスカの矯正施設で生きている男。猟奇殺人モノというのはお話としては面白いが、実際にあった話だとちょっと違う。気分が悪い。しかもストーリーに派手な演出もあまりなく、実際に起こったことを追体験しているかのような作り方は、映画に入り込めば入り込むほど気分が悪くなる。そーいう意味では成功してる映画と言える。

主演はニコラス・ケイジ。いつものハゲ。(マテ あ、いや今回は少し髪があった。(笑)事件を追い、シンディを助けようと躍起になって奮闘する彼の気持ちに同調すると厳しい。いろんな意味で苦しい状況に置かれながらも、なんとかしていく姿はケイジの鑑。ハンセンにはジョン・キューザック。これまた表の顔と裏の顔を使い分けた抑え気味の演技が素晴らしく、さらに腹が立つ。他にはヴァネッサ・ハジェンス。「エンジェル ウォーズ」に出てたって。覚えてねー。w あと「アンダーザドーム」で最も憎まれているであろうビッグジム、ディーン・ノリスも出てます。
監督はスコット・ウォーカー。長編はこれが初監督。

「セブン」とかそーいうサイコな犯人を追う映画は面白いが、現実ではないから面白いと言ってられるんだなとしみじみ。特にエンドロール、被害者の顔写真とか並んでるともうね、いたたまれない……。まぁ461年、7回くらい生き返らないと出てこないだろーからせいぜいそのまま死んどけ。(って脱走したりとかしないよね?)

Written by ei

11月 16th, 2014 at 2:04 am

Posted in DVD,Movies

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