有川 浩「フリーター、家を買う。」
幻冬舎
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諦めてない武さんは間に合ってます。
あきらめないでほしいから読んでほしい
深い話でした。
タイトルに惹かれて買ったが・・・
“働く”ということの意味
うーん、痛い。痛いなぁ、俺。
相変わらず筆が早いというか、発刊ペースが読めない有川 浩の本。これは2年前にネットで連載していたものをまとめたものらしい。すでにラノベ作家ではなくストーリーテラーとして定着してきましたな。
主人公はなんとなく就職した先で巧くいかなくて3ヶ月で辞めてしまって以来、フリーターで小遣いを稼ぐ以外はほぼ引きこもり状態の誠治。母が鬱病にかかったことをきっかけに、それまで見えてなかった家庭環境の問題や家族の問題に直面し、このままじゃいけないと一念発起。就職活動の傍ら土方のバイトを始めて……と、まぁ家族再建ものでしょうか。
まぁ世の中こんなにうまくいってりゃ苦労はないよなと思いつつ、重なるのは自分自身。俺も考えてみればハンパなことやってここまで来ちゃったよなぁ。もっといろんなことができたはずなのに、それは家族の問題としてひとつずつ片付けるべきことだったはずなのに、環境に甘えてきた自分のことと重ねてしまってホントに痛かった。あー、俺何やってきたんだろう。しかも気が付けばもう後戻りができない歳。そーいう自分はホントに痛すぎる。
そんな風に自分を重ねてしまって、なんか苦しい気持ちで読み進めてしまったんだけどそれでもそこは有川 浩。ちゃんと最後まで楽しく読ませてくれた。そーいう意味では救われたし、俺もこれからも頑張らなきゃ!と思う。やるべきことをやり、ちゃんとすること。つまり覚悟を決めることこそ大事なんだよな。
ということで頑張るぞ!という決意を。うん。