チャッピー
原題：”Chappie”
この映画はブロンムカンプ版「攻殻機動隊」である。異議は認めない（きっぱり）。
暴動が続き、多数の警官が死んでいくヨハネスブルグでは、世界で初めて人工知能を内蔵した警官型ドロイドを導入。犯罪率は低下し、他の国にも同じドロイドを導入する動きがあった。開発者のデオンはドロイドのソフトウェアをさらに強化するため、知能を持った真の人工知能ソフトウェアを完成。会社に拒否されたため、廃棄予定だったドロイドを盗んでインストールしようとするが、金に困ったギャングに襲われ、ドロイドを奪われてしまう。
ブロムカンプは1979年生まれ。ってことは「攻殻機動隊」を知らないはずがないわけで、脚本（2004年にブロムカンプが製作した”Tetra Vaal”が原作）にも参加した彼が目指したのはきっと間違いなくあの世界。そうやって観てみると、チャッピーのアタマはブリアレオスに見えてくるし、ムースのデザインだってフチコマだ。そして最後に生まれたママ・ヨーランディこそ草薙素子。ｗ いやぁ、マジであの世界ですよ。てかあの世界の勝手に前日譚。このまま繋がっても全然不思議じゃない。
主演はチャッピーなのでシャールト・コプリー。「第9地区」でも虫を演じてたんですな。これからはCGアクターって分野が出てくるのかもなぁ。デオンには「スラムドッグ・ミリオネア」のデーヴ・パテル。ギャングたちにはそのまま南アのアーティストであろうニンジャとヨーランディ・ヴィッサー。そして自身初の悪役？というヒュー・ジャックマンと、シガニー・ウィーバーも出てます。
監督はニール・ブロムカンプ。次はまた宇宙人モノ。まー彼の場合、「宇宙人」は人間の戯画という話もあるのでちーとも信用できませんが。（笑）
ちなみに話題になった「監督に勝手にカット」問題は、ああこのへんなのねーと分かる部分はあるけど、別に本編とは関係ないところなのでそれでもいいかなと思ったり。まーブロムカンプって人の趣味の悪さ（褒めてます）は理解できるが、その程度のシーンでR指定付ける必要ないし、商業的にはそれが正解なのかと思うけど。「監督の賛同を得た上で」ってのは止めとけ。