ホビット 決戦のゆくえ
原題:”The Hobbit:The Battle of the Five Armies”
壮大な物語がようやく終わる。それは楽しみでもあり、寂しくもあり。完全版を通しで見る日はいつだろう。24時間ぶっ通しとかになるのか、ひょっとして。
まどろみの中から目を覚ましたスマウグは空を駆け、エスゴラスの街を焼くがバルドによって討ち取られる。街を追われた人たちは、トーリンたちのいるエルボールへ。しかしトーリンはスマウグの瘴気を帯びた黄金に惑わされ、エルボールを守るために門を閉ざす。そしてスマウグが墜ちたことを知った森エルフの軍、トーリンを助けようとするドワーフの軍、さらにオークの軍勢もエルボールへ集結しつつあった。
前3部作と同じく、最後は大決戦で、ちょっとトーリンの煮え切らない態度にイライラはするものの、迫力のある闘いを見せてくれる。ドワーフ軍の一糸乱れぬ防壁展開と、本来仲の悪いエルフ軍の連携など胸熱な展開も用意されていて、いやー合戦てこれだよねーと。対するオークは相変わらず異形な者たちを動員してて、攻城杭トロール(壁を壊すために突っ込んでって死ぬだけ)とか投石トロール(投石機を背中に積んだトロール)とかでヴァリエーションもあって楽しい。
いずれにしてもこれだけの壮大なお話を、あのピーター・ジャクソンが作ったってことがすげーなーと昔を知ってる人は思うわけで(だって「バッド・テイスト」ですぜ、何度も書くけどさー。東京ファンタで観たのはそれこそ25年前)、でもこのシリーズを仕上げたというだけで十分な功績とも言える。いやほんとにお疲れ様でした。次回作はスピルバーグが撮ってたタンタンの続編と言われてるよーで、まぁあとは気楽にやってください。
出演者一同は前作と変わらず。ベネちゃんはスマウグだけでなくサウロンの声もあててるんですな。アラゴルンは名前だけ(しかも名前も通称「ストライダー」しか出てこなかったし)でちょっと残念。完全版には出てくるのかしらん。
監督はピーター・ジャクソン。
ということで毎年のお楽しみがひとつ終わってしまったなぁ。