若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

トランセンデンス

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原題:”Transcendence

愛か……愛だよなぁ。(意味不明) ただ凄くアメリカ的だなぁと思うところも。日本の映画だと、きっと共存を選ぶ。

人工知能の研究をしているウィルとエヴリン夫妻は、人工知能が人間を超え、世界を変えることができると信じていた。しかし夫妻とその仲間たちはテロ組織に襲われ、ウィル自身も凶弾に倒れてしまう。余命1ヶ月となったウィルを救うためにエヴリンが取った選択は、「人工知能の中にウィルの意識をアップロードすること」だった。人工知能となったウィルはネットと繋がり、それまでは為し得なかった進化を始める。

人工知能が意志を持つときーそれはこれまでSF映画の中で幾度となく語られてきたディストピアな未来像だ。スカイネットは人類を抹殺しようとしたし、「マトリックス」のコンピュータは人類を支配してエネルギーにしてしまった。この作品の「ウィル」も、その萌芽を持っているように見える。でも実は、それらのすべての行為はエヴリンに対する「愛」であることに気付いたとき、この作品はそれまでのディストピア作品とは違う側面を持っていることが分かる。

それでも人類は残酷だ。異質なもの、自分たちよりも大きな力を持つものに対して、攻撃的な姿勢しか取れないのはアメリカ人の悪いところとも言える。多くの映画、多くの現実がそれを証明しているというのに、未だにアメリカ人は力でしか相手を御すことができない。愛を持って相対すれば、共存できさえすれば、人類には大きな進化が待っていただろうというのに。(きっと今度の「猿の惑星」もそんな話)

現代のテクノロジーに対する批判を謳う映画ではあるけれど、もうここまできて人類は元には戻れないし、そもそもこの映画さえテクノロジーの産物なのだ。それならばせめて、共存するためにはどうするべきなのかを語るべきではないかと思う。

主演はジョニー・デップ。いろいろやってきたけどとうとうコンピュータか……感慨深いですな。妻 エヴリンにはレベッカ・ホール。同僚で科学者のマックスにはポール・ベタニー、次の映画はいよいよ”Avengers:Age of Ultron”か。他にはキリアン・マーフィー、ケイト・マーラ(あらこの人、新生ファンタスティック・フォーなのね)、そしてモーガン・フリーマン。
監督はウォーリー・フィスター。もともとノーラン組のカメラマンなのね。

まぁちょいと難しい話をしたよーな気がしますが(笑)、映画そのものはちょっと怖いSFスリラー。ジョニデはとうとうコンピュータにもなってしまうのねーなんていう軽いノリで観ても大丈夫。w テックな人たち(含む俺)にとっては、一番悪いのは最初にテロ起こしたヤツだろ!って思うよーな。つーかね、物事の解決にテロはいかん。何よりよろしくない。

Written by ei

7月 2nd, 2014 at 4:31 am

Posted in Movies,Roadshow

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