風立ちぬ
好きな人がいればそれだけで幸せ。そんな時代があったな、俺にも。観た人によってこれほど感想が違う作品も珍しいんじゃないかしら。
小さな頃から飛行機の設計士になりたかった堀越二郎は東京の大学に進み、三菱内燃機製造に入社して実際に飛行機の設計に取り組むことになる。しかし海軍に依頼された最初の試作機のテストで失敗。休暇を取るために訪れた軽井沢で一人の女性に出会う。彼女こそ、二郎が関東大震災のときに助けた菜穂子だった。運命的な出会いに二人は恋に落ちるが、菜穂子は結核を患っていた。
宮崎駿という人がストレートプレイを作ったらこうなりましたっていう映画。随所に出てくる空想、妄想、夢は実際には彼の頭の中そのもの。実は雑誌「モデルグラフィックス」に連載してたモノが原作で、それはつまり「紅の豚」と同じところ(あれも同誌連載の「雑想ノート」が原案になってる)から出てきてて、まぁ彼の妄想の産物なんですな。どーりで同じ匂いがするわけだ。でも宮崎監督だからこそ、いやアニメでやるストレートプレイだからこそできる表現があるところはさすがアニメ屋。現実と妄想の境界部分のさじ加減が抜群。
そして内容としては心配されていた戦争否定や戦争賛美、ましてや右翼でも左翼でもない。モノ作りに、仕事に、夢にかける男とそれを見守る女。好きな人のためならなんでもできると思う若い頃。俺の琴線に触れたのはその部分だったり。あー若い頃にあったよなぁ、そんなことがさ。(遠い目)
声の出演は庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦などなど。西島さんはかっこよかったね、声優でも十分やっていけそーなほど上手い。対して庵野は……やっぱりこれだけは違うと思うの。今回の映画で唯一問題だとすればここだろーなと。イメージはいい。ただやはり声で演じられる人じゃない(っていうと演じる人は要らないとかいうんだろーな)。
監督はもちろん宮崎駿。もう今度こそ最後かなぁ。
観た人によって琴線に触れる部分が違うから、感想が変わってくるんだろーかね。少なくとも子供に向けて作ってる映画ではないのは間違いない。つまり大人向けのファンタジーなんだよ、これ。
アイカタ♂が「宮崎アニメは紅の豚で出尽くしてる」といってたのは
あながち間違いじゃないのかもってところですかね。
gliojp
27 7月 13 at 2:03:59 edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>
出尽くしてるというか、源泉がそこにあるというか。雑想ノートこそ宮崎駿の真髄って感じ?
Ei Ishii/T Yahashi (@eishii)
27 7月 13 at 2:07:07 edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>
面白そうですね。見に行ってみようかな久しぶりの映画
SUMIO (@h_sumio)
27 7月 13 at 9:48:58 edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>
宮崎アニメで大人になった人が観るべき映画かもしれません。ぜひっ。
Ei Ishii/T Yahashi (@eishii)
27 7月 13 at 14:06:39 edit_comment_link(__('Edit', 'sandbox'), ' ', ''); ?>