プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
原題:”The Place Beyond the Pines“
今をときめく男優2人が競演「していない」クライムドラマ。タイトルの意味はどーいうことなのかと思ったら、舞台となったスケネクタディ郡の英訳(もとの言葉はモホーク語)だそーな。
バイクのスタントマンでサーカスと共に街を回っていたルークは、スケネクタディで1年前に出会ったロミーナに自分の子供ができていることを知る。街に残ってなんとか子供のためになることをしたいと願うが、仕事もなく銀行強盗に手を染めることに。何度かは成功したものの最後にはドジを踏んで失敗し、新人警官のエイヴリーに射殺されてしまう。強盗を射殺したことで一躍ヒーローになったエイヴリーは自らの罪悪感をぬぐえぬまま、警察署の腐敗を告発して地方検事補へと昇進する。そして15年後、それぞれの息子が高校で出会い、彼等の人生はまた交差することに。
1つの映画の中で3つの違ったお話が展開される。最初はルークの物語、そして彼が死んだところからエイヴリーの物語、そしてルークとエイヴリーの息子の物語へ。それぞれがそれぞれの事情を抱えて、避けることができなかった事態だったとも言える。それぞれの葛藤を見据えながら、運命に翻弄される人たちを描いている。
3つの物語のうち、ラストシーンだけは好き。安易に犯罪に手を染めることはできないし、取引をしてのし上がるなんて器量も自分にはないし理解できない。でもジェイスンは意識してなくても父と同じ道を歩んでいくんだなぁと。そして彼の前途に希望の光が見えて欲しいなと。
2大スターの共演!と思ったら、実際には二人が一緒にいるシーンはほんの数分、しかも言葉も交わしてない。最初はブラッドリー・クーパーが出てきたのに気が付かなかった。(笑)しかしライアン・ゴズリング、なんでこう犯罪者な役が多いですか。線の細い優男風だけど「眼」がイッてるよーに見えるからか。アウトローな役ばかりだけどそろそろ次の展開も欲しいところ。他にはエヴァ・メンデス、レイ・リオッタ。このレイ・リオッタだけはどーしても好きになれない。……なめくじみたいなイメージしかないのよね。
監督はデレク・シアンフランス。ライアン・ゴズリングとの仕事は「ブルー・バレンタイン」 以来2作目。
理解はできないけど嫌いじゃない映画。もー少し二人が共演してるところは見たかったなぁ。