メッセージ
原題:”Arrival”
びみょーにわかりづらいのは最初のモノローグのせいか。映画的手法で言えばあれは必要なんだろうけど、SF的には混乱をするよね。
ある日、世界の12の場所に突然現れた巨大な物体。言語学者のルイーズはその「中のもの」の言語を解読し、対話するために軍に招聘される。「ヘプタポッド」と名付けられた「それ」は、人類の知らない言語を話し、文字を持っていた。
「未知との遭遇」では音と光を基にした対話という解釈だったけど、この映画の中ではより実践的な言語の解読手法が取られていて、人類が異星人?と対峙するときはこんな形なのかなぁと。鍵は最初のうちに語られる「異国の言語を学習すると違う思考が得られる」という言葉。確かに日本語で思考する我々と英語で思考する人たちでは思考回路が違うよね。曖昧な表現を使って物事をはっきりしない日本語、「YES/NO」をはっきりさせる英語。それだけですでに思考回路は違うと思う。
何を書いてもネタバレになるんだけど、「?」が浮かぶのは最初のモノローグはいつのことなんだ?という点で。でもまぁこの映画の内容を理解すると、そんな考えも意味をなさなくなるというか(とても面倒ですねw)。まーSF的には正しいお話になっているので、好きな人は観に行くのが正解です。
主演はエイミー・アダムス。もう42歳かー。「プリンセス」と冠が着くのは「魔法にかけられて」の印象が強いからでしょうかね。”Justice League”は今年公開。死んじゃったスーパーマンをどーすんでしょうね。もう一人の主役 イアンにはジェレミー・レナー。言わずと知れたホークアイ。そうか、そう考えるとこの映画はMarvelとDCの共演なのか(違います)。他にはフォレスト・ウィテカー。
監督はドゥニ・ヴィルヌーブ。そう、”Blade Runner 2049”の監督なんですなぁ。 新たにSFを正しく撮れる監督の登場か?
「ばかうけ」にインスパイアされたものだと監督が語ったのはもちろん冗談らしいけど、まぁなんでも話題になればいいやってことか。うーん、そーいう宣伝手法が間違ってるよーな気がするけどな、日本映画界。話題にされないよりましなのか。