このところ見た「自宅で映画」のまとめ 2015 その15
これだけ見てるなら、何か仕事に活かしたい気がしてくる80本目まで。
ニシノユキヒコの恋と冒険
公式サイトなし(2014)
ニシノユキヒコくんが羨ましいとは思うが、少なくともこれは男が見る映画ではないなぁ。「ほらほらあんなオトコがいたのよ」という女子同士が盛り上がる、ガールズトーク向け映画というかファンタジー。なのでニシノくんは リアルじゃないし、そもそもこんなオトコは世の中にはいないだろ。女性が求める理想的なカレシって感じ。
40代のモテ男、竹野内豊が主演という部分もまた、女子にとってはたまらない設定なのかもしれない。そして出てくる女性たちのどれかに自分を重ね、ニシノくんに恋をするというわけだ。オトコとして見るならこの女性陣に好みがいるかどーかですな。ああ、成海璃子痩せてやっぱりキレイになったなーとか、尾野真千子また出てるよとか。
ま、竹野内豊のよーな男になりたいとは思うが、そのためにはもっと自分を鍛えにゃならんよねと(無理です)。
ハウンター
原題:”Haunter”(2013)
Wowowで録ってたホラー映画は案外良くできたカナダ・フランス合作映画。
毎日同じ日を何度も繰り返していることに気付いたリサ。自分がなぜ同じ日を繰り返しているのか、ここから抜け出す方法はないのか。家の中を探り始めたリサは、同じ家に誰かがいることに気付く。
上手な逆転の発想でなるほどーと感心。主役のアビゲイル・プレスリンはあまり可愛くない(失礼)けど、果敢に運命に抗う姿はなかなか良い。監督が「CUBE」のV・ナタリだそーで、まぁこの手の映画には強いよねと。
一応DVDは出てるよーなので興味のある人はどうぞ。Wowowでは今のところ放映予定はない(録画日は4/16)らしい(残念)。
遠くでずっとそばにいる
公式サイト(2013)
直近の10年の記憶が失われてしまうっていうのは結構大変な気がしますな。ましてや27歳での事故ってことは、高校生なわけで。特に激動の10代後半〜20代で、それまで自分がしてきた仕事や人間関係が全てわからなくなってしまうのは怖い。しかも事故を起こした理由さえ覚えていないなんて。
主演は倉科カナ。といえば巨乳(マテ。竹野内豊と付き合ってるんだっけ。竹野内いいなー。(笑)(ってびみょーなところで上の作品と繋がりができた)。そしてとても珍しいことに、オフコースの大間ジローさんが出てましてね。映画の撮影が秋田で行われた関係だと思うんだけど、まー演技というか、そこにいるというか。
監督は長澤雅彦。「夜のピクニック」とか。そして音楽に岩井俊二が。自分の映画以外で音楽だけってのは初めてだそーで。
ローン・サバイバー
原題:”Lone Surviver”(2013)
あら、これまた「テッド2」と繋がった。w しかしあの映画のおちゃらけさなど全く感じられないハードなストーリー。米海兵隊、ネイビーシールズ史上最大の悲劇と呼ばれているらしい「レッド・ウィング作戦」の唯一の生き残りによる手記を元にした映画。
2005年、アフガン戦中、タリバンの幹部を殺害するために4人の偵察部隊が降下。しかし運悪く羊飼いと遭遇し、拘束。しかし非戦闘員は殺せないので解放したところ、タリバンに追われて部隊は1名を残して全滅、さらに救援に向かったヘリも落とされて16名が戦死。ただ1人の生き残りはアフガニスタンの村人に匿われて助かったらしい。
世界の官憲たるアメリカに正義があったかといわれれば、今では疑問も残る。目には目を、戦いが戦いを呼び、恨みの連鎖を生んでいるかもしれない。戦争にはお互いの「正義」がぶつかる場所だ。ただテロリストの正義は少なくとも我々には理解できないしし、理解したいとも思わない。ISILが今の勢力になったのはアメリカが撤退したせい?それともアメリカが中東に行かなかったらISILは生まれなかっただろうか……。戦争の背景にはいくつもの事情があって、それらを正しく整理して理解することは難しい。「人と人」という繋がりだけなら、ここで生き残った主人公と助けたアフガニスタン人との間の交流のように、もっと単純化できるのだろうけどね。
てことで主演はマーク・ウォールバーグ。他の人たちに比べるとさすがに脂肪が目立ちますなー。(笑)1971年生まれってことは今年44歳か。他にはテイラー・キッチュ、ベン・フォスター、エリック・バナなど。
脚本、監督は「バトルシップ」のピーター・バーグ。
グッドモーニング、ベトナム
原題:”Good Morning,Vietnam”(1987)
そして続けて戦争映画。俺のこれまで観た映画の中でベスト10に入る名作は、去年、ロビン・ウィリアムズ追悼特集で放映されたもの。DVDも持ってるけどやっぱりいつ見ても名画だわー。
直接戦闘シーンがほとんどないのに、これほどまでにベトナム戦争の間違いを気付かせてくれる映画はない。主人公のDJ クロンナウアはお気楽な気持ちでやってきて戦時放送局のDJとして絶大な人気を誇るようになるが、街に出て人と触れ合ったり、テロを目の当たりにしていくうちに戦争の真実を知る。本来は「助けようとして」やってきたアメリカの警察行動と、それに反発したベトナム。立場が違えば正義が違う。それだけでなく、物の見方が、立場が、全てが違う二つの国の人たち。あらゆるシーンでそれを感じさせる脚本も見事だし、ロビン・ウィリアムズの「特性」を最大限に活かした演出も素晴らしい。やはり彼の代表作は、俺にとってはこの映画。
BGMも60年代後期のロックで、ビーチボーイズやジェームス・ブラウンが戦地に響き渡る。中でもベトナム(撮影地はタイ)の美しい田園地帯、戦闘の準備をする兵士たち、空爆される村、テロが頻発する街が映される中で流れるルイ・アームストロングの”What a Wonderful World”のシーンは、数ある映画の中でも屈指の名シーンだと思う。
主演は故ロビン・ウィリアムズ。若い。面白い。昔見たときとはまた違う面白さがあるなぁと。本当に惜しい人を……。他にはフォレスト・ウィテカー。
監督はバリー・レビンソン。 この次の映画が「レインマン」で、アカデミー賞はそっちで取りましたね。
未見の方はぜひ。
てことで戦争映画で〆る80本目。次はちょっとお気楽に行きたいところです。