若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

インターステラー

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原題:”Interstellar

今年のNo.1映画はこれで決まり。「アバター」以来の圧倒的なSF映画。SF者は今すぐ、仕事を投げ出してでも映画館へ走れ!

20xx年の地球は異常気象によって徐々に滅び行く運命にあった。植物が枯れ、いずれ酸素がなくなり、人類は死滅する。農業で生業を立てている元宇宙飛行士のクーパーは、ある日娘の部屋で起こる異常現象に導かれてある座標の位置へ。そこではすでに活動を停止したはずのNASAが、50年ほど前に土星軌道付近に現れたワームホールを通って別の銀河へ到達し、人類の新たな新天地を探す「ラザロ計画」を秘密裏に進めていた。これまですでに探査船を送り、そのうち3つから信号が戻ってきたという。クーパーは最後の船、エンデュアランスに飛行士として参加し、戻れる可能性さえも低いミッションへと飛び立っていく。果たして人類の運命は?ワームホールを超えた先に待つ世界は?

まず多くの人が語っているように、この映画はノーラン版「2001年宇宙の旅」と言っていい。ストーリーも映像の多くの部分でも、その影響が色濃く出ている。しかしそれを遙かに超えるセンス・オブ・ワンダーの世界は、SF者であればかつて寝る間も惜しんで「青背」の小説を読みふけった青年時代を思い出させることだろう。そんな観点から見てみれば、日本語でラザロ計画と訳されていた「ラザルス」の名は、ハインラインの宇宙史シリーズの登場人物「ラザルス・ロング」へのオマージュに他ならないし、人間を助けるロボットたちはある意味アシモフのロボットシリーズに通じ(どちらかというと映画「サイレント・ランニング」のドローンを思い出したけど)、現代SFの祖とも言える3人へのオマージュと取ることもできるかもしれない。

「謎が〜」と言われるけど、SF者にとっては必ずどこかで読んだ話。しっかり集中してれば最後まで迷うこともなし。ご都合主義的なという批判はあえて受けるべきか。いずれにしろこれだけの話を映画監督であるノーランが、文章ではなく映像で作り上げたということが素晴らしい。この辺のSFへの理解度の高さは、キャメロンと並ぶレベルにある。

作品の細部に渡って科学考証を務めたのは、理論物理学者のキップ・ソーン。現代の重力理論、相対性理論研究の巨人でありハードSF映画として名高い「コンタクト」にも関わった人物(あ、「コンタクト」にもマコノヒー出てるのね)で、この映画のアイデアも彼のもの。今回のワームホールやブラックホールの描写になどにも協力し、「一般相対性理論に基づいた正確なワームホールとブラックホール」と語っている。

主演はマシュー・マコノヒー。俺、最初にこの人見たのはいつなんだっけか。いつの間にかいい俳優になっちゃってねぇ。共演はアン・ハサウェイ。彼女もお姫様女優を克服して今や演技派売れっ子女優。今回はクーパーと共に外宇宙へと進む生物学者 アメリア役。そして地球に残り、人類を救うための研究を続けるブランド教授にはマイケル・ケイン、そしてその助手でクーパーの娘 マーフにはジェシカ・チャステイン。つーかこのマーフの10歳のときのマッケンジー・フォイがとーってもかわいくてですね。(笑)この娘のためなら、とうちゃん頑張って帰ってこようと思うよなー。w 他にケイシー・アフレック、ジョン・リスゴー、そして出てくるまでちーとも知らされてなかったあの人も出てきます。
監督はクリストファー・ノーラン。1970年生まれの44歳。これまで10本の映画しか撮ってないのに名作揃いな点もキャメロンに通じるところ(キャメロンは長編監督としては8本)がありますな。

とにかくSF者は見るべし。そーでない人も見るべし。長いけどわかりやすく作ってあると思うよ。

Written by ei

11月 26th, 2014 at 12:30 am

Posted in Movies,Roadshow

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