若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

世界にひとつのプレイブック

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原題:”Silver Linings Playbook

オスカーで主演女優賞をかっさらったこの映画。観終わったときの最初の一言は、「ジェニファー・ローレンスってハリウッドに愛されてる?」だった。(笑)まー年齢を感じさせないところは凄いのか。

妻の不倫現場で暴行を働いた歴史教師のパットは躁鬱病と診断されて8ヶ月の入院措置から出所。自分の怒りをコントロールできないパットは家族に対しても辛く当たるが、その症状はなかなか良くならなかった。そんなある日、パットは親友に招かれた夕飯の席で、旦那を交通事故で失ってパットと同じように精神的にダメージを受けているティファニーと出会う。いつまでも妻に対する想いを断ち切れないパットに対して、ティファニーは「手紙を渡してあげるから、代わりに私とダンス大会に出て」と交換条件をもちかける。

原題の”Silver Linings Playbook”というのは「希望への戦術」という意味だそーで。「プレイブック」はアメリカン・フットボールの戦術書のことで、映画の中で何度も出てくる人生を賭けたアメフトと、パットの人生への希望をひっかけてるわけですな。精神的なダメージを受けた二人が絆を深め合い、明るい未来へ向かって進んで行くために何をするべきかというお話。ま、結局は自分の立ち位置が分かって、相手のことを理解することで解決するんだという。

一応カテゴリとしてはラブ・コメディになるんだけど、前半は二人の病んでいる部分が結構辛い。ダンスの練習を通して二人の心が通い合い、徐々に安定していくことでよーやくこちらも安心して見ていることができるようになるんだけど、精神的に辛い人は前半パートで挫折しないかね、これ。

聞くところによればこの主人公は監督自身を投影しているそうで、そーいえば原作はあるものの脚本も監督自身。怒りをコントロールできない人としてハリウッドでは有名で、何本か撮ってる作品の中で俳優(ジョージ・クルーニーとか)を怒らせて大変なことになったらしい。ま、そーいう意味でも監督は自分自身を見つめ直しましたということなのかもしれず。

でも最後はちゃんとハッピーエンドになるので、我慢して見ましょう。(笑)

主演はブラッドリー・クーパー。普段はクールでセクシーなイメージの彼が、キレた演技で熱演。決してダンスは上手くない(笑)けど、まーやっぱりかっこいいですな。そして22歳にしてオスカー女優になってしまったヤンデレなティファニー役にジェニファー・ローレンス。うーん、対抗馬がジェシカ・チャステインだけで、しかも「ゼロ・ダーク・サーティ」は今回賞が取れない状況だった(ちょっとまだ映画にするには早すぎたかなと。ま、逆に主演女優だけあげるってのも手だったんだけど)からってのはあるかなぁと。37歳のブラッドリーに対して22歳のジェニファーは相手役として歳離れすぎてない?って思うけど、これが案外大丈夫。それは上手さだと言えるのか、それともメイクによるものか。顔が好みじゃないのでパス。(マテ 他に、太ってしまったクリス・タッカーやジュリア・スタイルズ、そしてどーしようもない父親役でロバート・デ・ニーロ。「レッドライト」とは全く違う人物を演じられるのはやはり彼らしい。
監督はデビッド・O・ラッセル。「ファイター」に続いて俳優をオスカーに導いた手腕は確かなんじゃないかね。

精神的に疲れてる人は一緒に持ってかれないように要注意。ヤンデレ彼女が好みならそれも良し。俺はパスだな。w

Written by ei

2月 27th, 2013 at 12:26 pm

Posted in Movies,Roadshow

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