若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

サウスポー

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原題:”Southpaw

レイチェル出てるから観に行ったんだけど、ボクシング映画としてもヒューマンストーリーとしても良くできた映画。ジェイク・ギレンホールがまさにファイターそのもので、その迫真性が完成度の高さにつながっている。

無敗の世界ライトヘビー級王者、ビリー・ホープ。その危うげなファイトスタイルも人気の秘密だが、最愛の妻 モーリーンは常に危機感を持っており、次の試合をキャンセルして少し休むことを提案。ビリーもそれを受け入れようとしていた。しかしビリーとの対戦を望む挑戦者の挑発に乗って喧嘩の末、モーリーンが射殺。その後の試合でレフェリーに殴りかかり、プロ免許を剥奪され、最愛の娘さえも奪われてしまう。ビリーは自らを見つめ直し、娘のため、今は亡き妻のために再起をかけて走り始める。

なんとボクシングの裏にあるのはエミネムの人生(親友がクラブの喧嘩で射殺された)。1979年の「チャンプ」のリメイクという話をエミネム自身が持ち込んだそーで、そこにエミネムの人生を重ねて脚本が書かれた。そして自らもボクサーであるアントワン・フークア監督のボクシングへのこだわり、さらに演技派ジェイク・ギレンホールが6ヶ月に渡って体重を絞って身体を作り、ボクサーの心理を理解するために試合を観戦してチャンピオンと語り合ったことで、しっかりとしたバックグラウンドを持ったボクサーを誕生させたと言える。

試合シーンも非常にこだわっていて、本物の試合と同じ3分間のラウンドで演じられ、カメラワークもボクシングの試合を撮ってきたTVスタッフをそのまま起用。さらに解説も本物、照明なども試合のそのまま。つまり試合が演じられていること以外は全て本物。リアルを追求した結果が、ホントに力の入るボクシングシーンになった。観てるだけで拳を握りしめてしまうこと間違いなし。

主演は圧巻のジェイク・ギレンホール。細いイメージだった彼がここまで身体を作ってきただけでも驚きなのに、ボクサーになりきった彼の姿は本当に素晴らしい。妻 モーリーンにはレイチェル・マクアダムス。前半しか出てこないけど、ビリーへの愛情の深さやボクサーの妻の苦悩がよくわかる。そして娘 レイラはウーナ・ローレンス。ビリーに正面から向き合っていく姿はまさにモーリーンの娘。その愛らしい姿は今後に期待したい。他にはフォレスト・ウィテカー、50セントなど。
監督はアントワン・フークア。次はいよいよ「荒野の七人」”The Magnificent Seven”のリメイクが9月公開予定。そしてエミネム自身はサウンドトラックアルバムのエグゼクティブ・プロデューサーとして参加してます。

作り物の映画の世界がいやならこの映画を見よ!本当にリアルな世界がここにある。

Written by ei

6月 5th, 2016 at 2:17 pm

Posted in Movies,Roadshow

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