KANO 1931 海の向こうの甲子園
原題：”KANO” 公式サイト
去年台湾で大ヒットしたこの映画、よーやく日本公開。台湾映画だけど台詞はほぼ日本語です（当時は日本の植民地時代）。
台湾の嘉義にある嘉義農林学校の野球部は、それまで一度も勝ったことがないチームだった。そこにやってきたのはかつて日本で松山商業のコーチとして甲子園に出場したことのある近藤。監督に就任した近藤は、まず生徒に「甲子園！」というかけ声をかけながら嘉義市内をランニングさせる。厳しい練習の中、選手たちは徐々に自分の特性を伸ばし、ついに甲子園へと歩を進めることになる。
実話です。最近、日本映画に野球モノが多いわけだが、それはこれがあったからか？と思わせる（まぁ公開時期とか製作期間とか考えると違うと思うけど）、台湾史上最大ヒットになったこの映画。台湾ではKANO現象みたいなものも起こっていて、チケットが入手できないとかアンコール公開があったりとか、関連グッズやマンガもあったり、甲子園に台湾から観光ツアーなんかもできているそーな。
実際、内容は実話をうまくアレンジして面白く作ってあって、3時間を飽きさせない。野球テーマってのはいろいろな作り方があると思うけど、やっぱり純粋に白球を追う高校球児が一番美しいよね！と（笑）また物語の中には台湾の人たちが尊敬して止まない八田與一が登場したりして、ここでもその想いを感じることができたりする。戦争という暗い影の中で希望の光を嘉農に見たというのは、日本人にも訴えるものがある。
キャストには日本から永瀬正敏、大沢たかお、坂井真紀などが参加。永瀬さんは日本で初めて台湾のアカデミー賞 金馬奨で主演男優賞にもノミネートされた。生徒役の中でピッチャーの呉明捷役の曹佑寧は、去年の21Uワールドカップで優勝した台湾チームの選手でベスト9に選ばれた本物の選手。映画撮影のために1年休学までしたそーな。
監督は馬志翔。自身も野球経験のある俳優さんだそーな。
実はもー少し違う話を想像してた（ストーリー部分で）んだけど、思ったよりもイメージな部分も多くて、でもまぁ十分に楽しめる映画だった。日本と台湾という２つの国の架け橋がここにあるなぁと。