デビル
原題:”Devil“
ホラー映画の体裁をとったキリスト教教化映画。まぁアレ(言葉にしてはならないw)がいるってことは、そちらもいるっていうことでもあるよね。
来週から公開の映画を試写会で一足お先に。 もし楽しみにしてる人がいたら先は読まない方がいいかも。
とあるビルのエレベーターに偶然乗り合わせた5人。しかし乗っていたエレベーターは止まってしまう。原因不明な停止事故は、やがて正体不明の誰かによる乗客殺人へと進んでいく。5人のうちの誰か?それともほかの何か?乗客たちは疑心暗鬼になっていた。そしてその状況を外から見守っている者たちは、犯人をつきとめるために情報を探していくうちに、驚きの事実を知る。
M.ナイト・シャマランの〜と銘打っているけど実は監督は違う人。この映画はシャマランのネームバリュー(すでにないかもしれないがw)を使って、若手の映画製作者にチャンスを与えようという「ザ・ナイト・クロニクル」シリーズの第1作目。原案、脚本にはちゃんとシャマラン自身も参加している。とにかくここのところ「当たり」な映画がないシャマラン。なんせ「エア・ベンダー」は昨年度のラジー賞まで取ってしまった。その彼のバリューが果たしてまだ通用するの?ということを問う意味でもこのシリーズは一応チェックしたいところだ。
で、映画としてはちゃんとホラー映画。ただしちょっと説教臭い。最近のホラー・スプラッターは不条理に人が死んで、そこに理由はないというのが怖いんだが、この映画にはちゃんと理由があって人が死んでいく。ただそれがどーいう理由なのか、そして誰(何)が犯人なのかは最後まで分からなかったり。ただある程度まで進むとなぜか怖くなくなるんだよなー。それはつまり理由がある死だからだろーか。
「告白」と「赦し」はキリスト教の文化そのものであり、さらにいえば「光」と「闇」、「善」と「悪」、これらも常に対である。そーいう見方をすれば、この映画は怖くないというか、「ほら、信じてよかっただろ?」って声が天から聞こえてしまうのは俺が無宗教だからかね。
B級映画なので俳優陣もほとんど知らない人だったり。クリス・メッシーナ、ローガン・マーシャル=グリーン、ボヤナ・ノヴァコヴィッチなど。
監督はジョン・エリック・ドゥードル。「REC」って映画(これもホラーよね)を撮った人。
B級映画としてみればそれなりに楽しめるホラー映画。映画館で観た方がより恐怖を楽しめるとは思うけど、果たして1800円かけて観に行く価値があるかどーか……。ま、価値観は人それぞれですから。