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Runnin' Wild

俳優 亀岡拓次

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公式サイト(2016)

もうちょっとスカッとする人情話を期待したのに、コメディ調のファンタジーで、安田顕が安田顕のイメージそのまんまな映画だった。

売れない脇役俳優 亀岡拓次。昨日はホームレス、今日はホテルの支配人、明日は泥棒と、役名のつかない役ばかり。それでもそんな脇役を日々淡々とこなしていく毎日。そんなある日、ロケ地の諏訪市で偶然入った居酒屋の安曇に一目惚れするが、脇役を日々淡々と過ごしていく日々は変わりがなかった。

あるきっかけで人生が変わった!とか、これを機に成長した!なんてのは映画やフィクションの中だけの話で、実際には大きな変化なんてよほどのことがない限り訪れない。まぁ人生変わった人もいるんだろうけど、基本人間は根っこの部分で変わらない。この主人公もそうで、うだつの上がらない人生の中で転機になりそうなことがいくつも起こっても、テンションが変わるわけでもなく、日々淡々としている。予告編とか見てるとこれを転機に人生変えてやる!的な話なのかと思うんだけど、そんなことは全くなくて、亀岡拓次の日常を見せられる映画。

現実と劇中と妄想が混在した世界は実にファンタジーで、しかもそれが亀岡の心のうちを表現していたりもする。でも俺が見たかったのはやっぱりこれじゃなくて、もっとしっかりした人情劇なんだよなぁ。

主演は安田顕。飄々とした演技はいかにもこの役には合ってるかも。「現場に奇跡を呼ぶ男」なんてのはまさに彼そのもの。安曇には麻生久美子。訳ありな女を演じるのとてもうまいですよね。他には宇野祥平、新井浩文、染谷将太、三田佳子に山崎努。
脚本、監督は横浜聡子。

脇役を演じている亀岡が実は主役で主役を張ってる人たちこそが脇役というメタ構造こそを楽しむ映画なのかもしれないなぁと。

Written by ei

4月 4th, 2017 at 9:08 am

Posted in Movies

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