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Runnin' Wild

クロノス

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原題:”Cronos”(1993)

あー、この世界観は確かにデル・トロ。しかし悲しく、限りなくグロく、そして滑稽なお話。

古物商の老人 ヘススは孫のアウロラと、恋人のメルセデスの三人で暮らしていた。売り物の天使の置物の台座の部分からゼンマイ仕掛けの器械を見つけたヘスス。手のひらの上でゼンマイを巻くと金属の足が伸びてヘススの腕に絡みつき、針を刺す。その日から喉の渇きを覚えるようになったヘススは、器械に刺されることが快感に変わり始める。一方、この器械を探し求める男がいた。

「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロの映画デビュー作は、実に彼らしい雰囲気を持った内容。「クロノス」と呼ばれる16世紀に作られたデバイスのギミックとか、ロン・パールマンを出さずにはいられないところ(笑)とか、天使のように可愛い少女とか、ヴァンパイアとかスプラッター風味とか。確かにこのあとの作品のあらゆる元素がこの映画に感じられる。

この手の映画でデビューしてすげー人になったといえば、やっぱりピーター・ジャクソン。東京ファンタでデビュー作「バッド・テイスト」を観て、「こりゃまたトンデモない悪趣味な人が出てきたなぁ」と大喜びしてたのは30年前か。なんであんなロクでもない映画を作る人が「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの監督に抜擢されたのか、ホントに大丈夫なのかと不安になったもんだが、彼の技量と集中力は人並み外れていて、あの長い映画シリーズを見事完走した。

そしてデル・トロも、この映画でデビューして以来「ブレイド2」「ヘルボーイ」シリーズ(大好き!)そして「パンズ・ラビリンス」で絶対的な地位を築き、今に至るというわけで。wikiとか見るとピーター・ジャクソンとは「ホビット」シリーズを作る予定で脚本にも参加してたそーで。やっぱり同じ匂いがするんですかね。ホビットシリーズの監督やってれば今よりビッグネームになってたかな。でも彼らしいのはこの手のB級映画作ってる方だと思うんだけどね。

さてこの映画、メキシコ映画なので所々がスペイン語だったり英語だったり。で、キャストもメキシコ人っぽくて、基本的にはロン・パールマン以外には知らない。w でもアウロラちゃん役のタマラ・サナスはとても可愛い。でも2000年以降の映画キャリアがないってことは引退しちゃったのかもねぇ。
監督、脚本はギレルモ・デル・トロ。来年公開予定の”Pacific Rim:Uprising”は脚本のみで、今は”The Shape of Water”と”Pinocchio“だそーです。

怖いというよりグロい映画なので、ホラーが苦手な人でも大丈夫かも。

Written by ei

2月 25th, 2017 at 9:50 am

Posted in Movies,TV

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