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Runnin' Wild

スポットライト 世紀のスクープ

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原題:”Spotlight

ともすればコメディに走ったり、もっとドラマチックにしたいところを抑えて、誠実に事実に向き合って描かれたとても丁寧なオスカー受賞作。地味だけど。

Huluが募集してたオンライン試写会に当選して自宅で鑑賞。プロジェクターある間で良かったー。……でもまぁこれはロードショーとは言えないよなぁ。w

2001年、ボストンの日刊紙「ボストン・グローブ」に新しい編集長 バロンが就任。最初の編集会議で彼は「神父による子供への性的虐待事件について、報道が続かないのはおかしい」といい、グローブ紙内で一つの事件を徹底して追っていくコーナー「スポットライト」のチームに調査を持ちかける。ウォルター、マイケル、サーシャ、マットの4人からなるチームは取材を開始するが、敬虔なカトリック信者の多いボストンでの調査はなかなか進まなかった……。

実話、しかもカトリック教会の神父による性的暴行という、内容が内容だけにふざけたり変な脚色を加えることを避けたんでしょうな。とにかく記者たちが足で取材して、事実を明るみにしていく様子は非常に地味に見える。でもこれこそがまさに彼らがやったことであり、それを誠実に描いたからこその脚本賞、作品賞だと言えるでしょう。

wikiを見るとこの映画に対するカトリック教会側の反応も非常に誠実で、描かれていることを認めた上で賞賛している。この辺はさすがですな。「反カトリック的な映画ではない」という発言も効いたのか、興行収益も上々。IMDbの評価も高い。

主演のスポットライトチームにはマーク・ラファロ。グリーンモンスター以外の代表作ができましたねぇ。マイケル・キートンは昨年に続いて出演作品が作品賞を獲得というラッキーマン。そして助演女優賞は残念だったレイチェル・マクアダムス、いよいよベネちゃんとともにマーベル・ユニバース入りが近づいてきました。他にリーヴ・シュレイバー、スタンリー・トゥッチなど。
監督はトム・マッカーシー。 もともとは俳優さんなんですね。監督作はこれが5作目。

日本人的にはあまりよくわからないってところがあるよーな気がする。お坊さんが子供に暴行したけど警察や判事が無罪放免する……ってのは日本ではありえないだろうし。アメリカでは教会があってそこに通う人たちのコミュニティがあって、大きな力を持っているのに対して、日本では宗教家の地位は低いってことなのか。いや、法の下の公平性が保たれているという点では日本の方が正しい……あ、一部の政治家には通用しないみたいだけどさ。

そうか、日本に当てはめるなら坊さんじゃなくて政治家と考えるのが妥当なんだな。そーするとコトの重大さが見えてくる。

Written by ei

3月 14th, 2016 at 11:41 pm

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