若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

このところ見た「自宅で映画」のまとめ 2016 その6

without comments

今年のアカデミー賞を前に、過去の受賞作をいろいろとチェックしたり。

silence_of_the_lambs.jpg羊たちの沈黙

原題:”The Silence of the Lambs”(1991)

サイコキラーといえばこれがあるじゃないか!と言われるかもしれない1991年のアカデミー賞を取った名作。いやぁ、今見ても緊張感のあるストーリー展開、そして演技陣が非常に良いこと。何よりハンニバル・レクターのアンソニー・ホプキンス。この映画で助演男優賞を獲得してるけど鬼気迫るサイコパス演技。当分このイメージが抜けなかったのも当然ですな。そしてジョディ・フォスター、1988年に「告発の行方」で主演女優賞を取ったけど、 その時は「?」だったのを覚えてる。(あの映画は好きじゃない) でもこの映画では「とても美しい」FBI訓練生を熱演。納得の主演女優賞でした。

この映画で「プロファイリング」という手法が知られるようになり、今ではサイコキラーの捜査では当たり前のように使われるようになったらしい。確かにそれまではサイコな奴が登場して殺すというのはジェイソンやブギーマンのようにホラーやスプラッターの存在だったのに、この映画あたりからぐっと現実に近づいた感じしますな。

ちなみに続編はグロい描写が多くて嫌いです。

mortdecai.jpgチャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密

原題:”Mortdecai”(2015)

なんでこの人は出る作品を選ばないんですかね。もうこんなテキトーなコメディやらなくても良かろうに。しかもプロヂューサーにまで名を連ねてたりするし。

没落貴族で詐欺師まがいの仕事ばかりしている美術商のモルデカイがある絵画を巡って世界を股にかけた事件に巻き込まれる……という展開なんだけど、まぁモルデカイがあまりにもいい加減な男で見るとこなし。結局すべての謎を解いて家庭に平和を取り戻すのは妻のジョアンナ。モルデカイ自身はただ事態を混乱させてるだけ……ああ、なんだかパタリロを思い出してしまうぞ、このキャラクター。w

主演はもちろんジョニー・デップ。本当に役を選ばない人。まぁそこが面白いと言えるのかもしれないけど。妻にはグウィネス・パルトロー。そういやこの人「セブン」でブラピの奥さん役だったって、この間見て気付きました。(^-^;) 他にもユアン・マクレガーやポール・ベタニー、ジェフ・ゴールドブラムまで出てるのに、なんでこんな駄作を作ってしまうのか理解に苦しみます。

まぁ観に行かなくてよかったーって感じですね。

zakuro.jpg柘榴坂の仇討

公式サイト なし(2014)

日本人なんだなぁ、とつくづく思う。もちろん自分は武士ではないけれど、我々くらいの世代までの人であればやはり持っている自分自身の矜持を貫くことは、とても大切なこと。それをこの映画は派手な演出をするでもなく、ただただひたすら真面目に見せる。それは映画の内容と相まって、見る者に自分の依って立つところはここにあるのだなぁと感じさせてくれるのだろうと思う。

時代の変化についていけずただ真面目に、不器用に生きる侍をこれまた真面目なんだろーなーと(「サラメシ」聞いてるとそーでもないのかとか思うけど、あれもまた真面目だからだよな) 感じる中井貴一。本当に生真面目です。同じく時代に取り残され、討たれることだけを待っていた男を阿部寛。他に広末涼子、高嶋政宏、藤竜也、そして時代劇は19年ぶりだったという中村吉右衛門。

日本人の心を見せてくれたいい映画です。

oculus.pngオキュラス 怨霊鏡

原題:”Oculus”(2013)

過去と現在、現実と鏡像が交差する、なかなか寡作なオカルトホラー映画。基本的なプロットはよくある「霊のこもった〇〇」なんだけど、それだけじゃなく現実が何かをわからなくした手法はなかなか怖い。

この映画で何より強いのは実は姉。過去の事件が鏡のせいだということを証明するために、ビデオやMac、温度計や停電したときのための電気ランタン、果ては鏡を壊す最後の手段まで準備して、精神病棟帰りの弟とともに鏡と、自分たちの過去に対峙するその強さ。惜しむらくは弟の弱さ、あるいはもう少しだけー病院帰りの弟としっかりとしたコミュニケーションを取った上で戦えれば勝てていたはず。

監督がホラー界期待の新星マイク・フラナガン。今は”Ouija 2“というまたホラーのポスプロ中。まだまだホラーが続くようです。今後に期待。

the_raid.jpgザ・レイド/ザ・レイド GOKUDO

原題:”The Raid”(2011) ”The Raid:Berandal” (2014)

侮れん、インドネシア映画。ジークンドー(ブルース・リーのあれね)っぽいなぁと思ってたら、もともとインドネシアの武術「シラット(プンチャック)」の流れを汲んでいるそーで、ああなるほどと。

最初のシナリオは単純で、悪党が潜むマンションに突入する特殊部隊の戦いを描いたもの。主人公の兄が一味だったりするけどとにかく全編戦い、戦い。主人公でシラット使いのラマがとにかく強くて30人組手か!って感じで全部倒しちゃう。いやぁ。強い。アクションシーンだけ見てて楽しい。

パート2は最初のヒットを受けて以前からあったシナリオを書き直したそーで、こちらは少し考えるところがあったり、「GOKUDO」とついてる割には日本のヤクザとぶつかるシーンが始まる前にお話終わってしまったり(まぁGOKUDOはあくまでも日本公開時のタイトルですが)と色々問題はあるものの、やっぱり数十人を相手に一人で倒しちゃったりして日本のアクション映画より数倍は面白い。こーいう単純な映画は日本では作れないんだろうなぁ。

主人公役のイコ・ウワイスは「スターウォーズ:フォースの覚醒」にも出た(他にもこの映画から二人も出てるそーで、J.J.いろんなところ見てるなーと)そーなんだけど、わかんなかったなぁ。まぁ強い。スタントマンで振付師で武術家。

そして監督はギャレス・エヴァンス。大の日本好きだそーで、ぜひ続編(企画中)はパート2の続きで日本で撮って欲しい。せっかく遠藤憲一とか松田龍平とか使ってるんだし(バトルシーン無しは納得いきません)。やっぱり親玉は千葉真一で!

あ、あと思ったのはインドネシア、ちょっと怖そうな土地?って印象。映画を見るってのは、その土地の雰囲気を知ることでもある。台湾映画はどれを見ても台湾の土地柄を見ることができる。その意味で言えば、インドネシアはちょっと行くのは憚られるくらい怖そうな印象。通り一本入ったら出てこられなくなりそーな。

ま、百聞は一見に如かず。みたいアクション映画がなかったら、ぜひとも見て欲しい。

てことで31本目まで。

Written by ei

2月 28th, 2016 at 12:50 pm

Posted in DVD,Movies

Tagged with , ,

Leave a Reply