若旦那の独り言wp

Runnin' Wild

アメリカン・ハッスル

without comments

american_hustle.jpg

原題:”American Hustle

オスカー候補の呼び声も高いこの映画、事実は小説より奇なりとはよー言うたもんだ。つーか最近のネタは実話に探すのがハリウッドの流行なのかもね。

1970年代後半、詐欺師のアーヴィンは自分の仕事を理解してくれる女、シドニーに出会い、共に詐欺を重ねて行く。おとり捜査でその現場を押さえたのはFBI捜査官のリッチー。彼は自分の成果を上げるために、二人に協力させて他の詐欺師をハメさせようとする。しかしそこに食いついてきたのは意外な大物、市長のカーマインだった。彼はカジノを作って街に活気を取り戻すという使命に燃えていたが、さらにこの話に乗ってきたのはマイアミのマフィアの大物だった。どんどん大きくなっていく話をどうにかして収めなければ……。アーヴィンはFBIを相手に仕掛ける。

1979年、アメリカで起こった「アブスキャム事件」。複数の大物政治家が逮捕されたこの事件は、FBIによるおとり捜査によるものだった。この事件を題材にして映画化されたのがこの映画。主人公アーヴィンのモデルとなったのはメル・ワインバーグという実在の詐欺師。愛人を助けるためにFBIに協力することになった彼の姿は、劇中のクリスチャン・ベールにそっくりだ。聞くところではいつものように肉体改造を行って、ドーナツ食べて20キロ太った上に髪抜いてハゲにしたそーな。あのバットマンのときのムキムキの筋肉は見事な出っ腹に変わってたりする。さらに今回は89歳になるメル・ワインバーグを自宅に招いて3日間一緒に過ごしてるそーで、まぁ徹底してますわな。

が、しかし、クリスチャン・ベールといえばどんなに頑張っても主役を誰かに攫われてしまう(笑)ので有名。今回は何と言ってもジェニファー・ローレンス。今までどの映画を観ても上手いと感じたことがなかった(のでこの人がオスカー貰うのがよーわからんかった)んだけど、今回のアバズレ役は最高に似合っててしかも上手い。二人が言い合うシーンでは完全に圧倒されてましたね。あれだけ徹底的にやっても、彼は常にこーいう運命なのなと思うと涙せずにはいられない。w せめて今回の役がオスカーに届くことを願ってやまない。

ま、それはともかく、コン・ムービー(詐欺映画)は常にどんでん返しを求められるもの。どんなに上手に作っても、最後のタネはばれちゃう。昔は素直に映画を見てたから「スティング」のラストでひっくり返ったこともあったけど、最近はどこかでわかっちゃうんだよなー。今回も「ああ」と。でも終わり方としてはまぁ許せるレベルか。

てことで主演はクリスチャン・ベール。限界がないですな、この人。次回作はケイト・ブランシェットとのラブロマンス”Knight of Cups”。アーヴィンの愛人で相棒のシドニーはエイミー・アダムス。お姫様スターもそろそろこんな役ができるようになってきましたね。マヌケなFBI捜査官にはブラッドリー・クーパー。市長カーマインにはジェレミー・レナー。そしてアーヴィンの妻にジェニファー・ローレンス。ジェレミー・レナー以外は皆オスカーノミネート。さて賞の行方はどーでしょうね。あとクレジットには出てこないけどロバート・デ・ニーロも出てます。
監督はデヴィッド・O・ラッセル。「ザ・ファイター」「世界にひとつのプレイブック」に続いてのオスカーノミネート。今度こそ作品賞、監督賞が欲しいですな。

すでに始まっている賞レースではゴールデン・グローブでジェニファー・ローレンスが助演女優賞を獲り作品賞(コメディー部門)も受賞。果たしてオスカーの行方は?3/2までにあと数本はチェックするぜー。

Written by ei

2月 1st, 2014 at 4:01 am

Posted in Movies,Roadshow

Tagged with ,

Leave a Reply