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Runnin' Wild

ヒッチコック

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原題:”Hitchcock

映画の神様と言われたヒッチコックとその妻の、傑作「サイコ」を生み出すまでの苦労話、そして夫婦の話。

「北北西に進路を取れ」が公開されたあと、ヒッチコックは次の作品をどれにするかで悩んでいた。前作はそれなりに好評だったが、これまでのヒッチコック作品と同じようなもの……その評価を覆すべく、今までにない斬新な作品に取り組みたいと考えていたからだ。そんな中見つけたのは、猟奇殺人犯として捕まったエド・ゲインを基に書かれた「サイコ」という小説だった。しかしあまりにも刺激の強い内容のためパラマウントが製作に難色を示し、ヒッチコックは自らの資産をつぎ込んで映画を作り始める。

映画好きなら必ず何本かは観ているだろう彼の作品。特に後年のスプラッターに影響を与えた「サイコ」が生み出されるまでの苦労話が描かれており、その舞台裏部分も含めて映画好きには楽しい作品。映画の最初と最後にヒッチコックが語るところは「ヒッチコック劇場」へのオマージュだったりと、映画の所々で「知っていれば」笑えるシーンもある。

「サイコ」と言えば有名なシャワーシーン、そして俺的にはベイツが椅子に座ってニヤリと笑うラストシーンが非常に印象に残っている。今改めて見てみれば、これが「ハロウィーン」や「13日の金曜日」といったホラー・スプラッタームービーの先駆けとなったことは明らかだ(13金ではシャワー中に殺されるってのは定番でしたね)。後年の刺激的な映画に比べておしゃれなイメージがあるのは単に時代の違いなのかもしれないが、やはり他のある意味下品な作品に比べれば上品でセンスのある映画作りこそヒッチコックらしいと言えるだろう。

そしてエド・ゲイン。改めてそのプロフィールを見て、「ああ、こりゃレザーフェイス(悪魔のいけにえ)そのものだ」と。監督のトビー・フーパー自身は否定しているそーだが、映画の中で語られる状況やWikiに載っている解説はまさにそのもの。エド・ゲインは他にも「羊たちの沈黙」などにも影響を与えているそーで。

主演はアンソニー・ホプキンス。撮影前に1時間かけて特殊メイクを施し、ヒッチコックの体型をそのまま再現したイメージは非常によくできている。あ、考えてみるとレクター教授がやってるってのも意味深いものがありますな。ミセス・ヒッチコックにはヘレン・ミレン。ジャネット・リー役にはスカーレット・ヨハンソン(そーか、ジャネット・リーだったか、サイコ。その娘が「ハロウィーン」で同じように絶叫してたことも思い出されたり)。他にはジェシカ・ビール、ジェームズ・ダーシー。えー、あれってラルフ・マッチオ(脚本家役)だったのー?(@_@)
監督はサーシャ・ガヴァシ。

改めてヒッチコック作品を見てみたくなるという点でもなかなか良くできた映画。そーいえば最後に「サイコ」を見たのはもう数十年前なはずだもんな。この映画がその後どんな影響を与えたかも含めて、もう一度見直してみるべきかもしれない。

Written by ei

4月 15th, 2013 at 10:31 am

Posted in Movies,Roadshow

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